藤本寛也、古橋亨梧、岩田智輝ら3人の日本人選手が所属するバーミンガム。
同クラブが、クラブと街の未来を象徴する壮大な新スタジアム構想を打ち出した。
バーミンガムは6万2000席規模の新本拠地『バーミンガム・シティ・パワーハウス』の建設計画を発表。数十億ポンド規模の再開発『スポーツ・クォーター』計画の中心となる施設で、2030-31シーズン開幕までの完成を目指す。
イギリスメディア『BBC』によると、クラブは昨年同市内のボーズリー・グリーンに48エーカー(約19万4000平方メートル)を購入したという。
新スタジアムは、12本の大きな煙突に囲まれた斬新なデザインが特徴で、かつて同地に存在したレンガ工場の歴史を反映している。
これらの煙突は単なる装飾ではなく、屋根の構造を支え、1本はバーミンガムの街を一望できるバーにつながるエレベーターを備える。
バーミンガム会長のトム・ワグナー氏はスタジアムのデザインについて「多くのスタジアムは、どこにでも降り立つ宇宙船のように見えてしまい、周辺地域を無機質にしてしまう。しかし、このスタジアムはバーミンガム自身から生えてくるのです。レンガ工場の歴史、数多の職人技、そして街の核心にあるクラフト精神から」と、独特な表現で説明している。
スタジアムは可動式屋根と移動式ピッチが採用され、サッカー以外にも多目的イベントの開催が可能となる。
スタジアム内部は急傾斜の“ボウル型”構造で、観客の熱気を最大限に引き出す設計だ。
周辺にはマーケット、飲食店、娯楽施設などを設置し、日常的に集うコミュニティ拠点を目指すという。
ワグナー氏は「バーミンガムにとって非常に大きな節目です。クラブが最高レベルで戦うという野心を体現するホームスタジアムを築くことになる」と語り、最大30億ポンド(約6177億円)規模の投資が見込まれる。
発表会では、クラブのOBで現在はレアル・マドリーでプレーするイングランド代表MFジュード・ベリンガムが映像で登場。街の文化と歴史を反映したバーミンガム独自のスタジアムとして期待が高まっている。
雄大なスタジアムの完成と同時に、このスタジアムに相応しい舞台、プレミアリーグへの昇格を目指すバーミンガム。3人の日本人選手のさらなる活躍にも期待したい。
