ドイツの名門ドルトムントが、韓国で公式アカデミー『ドルトムント・インターナショナル・アカデミー・コリア』を開設した。
韓国で欧州クラブが公式アカデミーを開設するのは今回が初めて。
同アカデミーは水原ワールドカップ競技場付近に設置され、国内のユース選手を対象に、ドルトムントの哲学とトレーニングシステムに基づく年間教育プログラムを提供する。
韓国メディア『InterFootball』によると、今回のドルトムントのアカデミー開設は、元韓国代表でドルトムントOBのパク・チュホ氏の協力で実現したという。
パク氏は、2008年に水戸ホーリーホックでプロデビューし、鹿島アントラーズやジュビロ磐田などJリーグの複数クラブで活躍した。
その後は欧州へ活躍の場を移し、スイスのバーゼルやドイツのドルトムント、マインツでプレー。ドイツでは香川真司や岡崎慎司氏らとチームメイトとして切磋琢磨し、日本とのつながりも深い人物だ。
2023年に現役を引退したパク氏は、YouTubeやテレビ番組に出演しながら、国内のユース育成に注力してきた。
今回ドルトムントが開設したアカデミーには、共同事業として携わる。
同氏は「ユース選手たちの技術向上はもちろん、互いの尊重、チームワーク、粘り強さなどを学びながら成長できる環境を作っていく。ドルトムントの哲学の下で、未来の選手たちがどのように育っていくか楽しみだ」と語り、初心者から有望株のユース選手まで、誰もが安定して成長できる教育環境を目指す。
またドルトムント・アカデミーを総括するベネディクト・ショルツ氏は「サッカーへの情熱が高く、ドルトムントと長い縁を持つ韓国に公式アカデミーを開設できることを非常に意義深く感じています」と述べ、「特にユース育成に強い意欲を持つパク氏とともに仕事ができることは、なおさら大きな意味を持つ」と、ドルトムントOBのパク氏との協業に意欲を燃やした。
先月24日にアカデミー開設を記念して開催された開幕サッカーキャンプには、実際に同アカデミーを担当するコーチ2名が参加。キャンプに参加したユース選手たちは、ドルトムントが実施するトレーニングを体験し、「アカデミーが追及する核心的価値を先取りして経験した」という。
ドルトムントは韓国サッカーの可能性を高く評価しており、今回のアカデミー開設が、世界のユースサッカー発展に向けた同クラブのグローバル戦略における重要な一歩になると期待している。
筆者:江島耕太郎(編集部)
