今月22日に開幕を迎えるアフリカネイションズカップへの参加を控えたカメルーン代表が、なんと「2種類のメンバーを招集」するという大混乱の状況となっている。
『Daily Mail』によれば、カメルーンサッカー連盟は12月1日の緊急委員会で今回のアフリカネイションズカップに向けてのメンバー28名を決め、代表監督としてダヴィド・パグ氏が就任することを発表したとのこと。
しかしながら、カメルーン代表監督としての契約を2026年9月まで残しているマルク・ブリス氏は解任を拒否しており、独自に代表メンバーを発表したのだ。
そのため、現在カメルーン代表のメンバーが2種類存在するというなんとも珍しい状況になっている。
カメルーンサッカー連盟が発表したメンバーには、アンドレ・オナナやエリック・シュポ=モティング、ヴァンサン・アブバカルなど実績ある有力メンバーが外れている。
一部のメディアでは「カメルーンサッカー連盟の会長を務めるサミュエル・エトー氏は、アブバカルに通算ゴール記録を更新されることを嫌がっており、意図的にメンバーから外すことを要求した」とも伝えられている。
一方、サミュエル・エトー氏とは長い間対立してきたと言われているマルク・ブリス監督はその判断に反発しており、解任の通告にも従わない意向を示しているそう。
『VTM NIEUWS』に対してブリス監督は「エトー会長は常に私を早く追い出そうとしてきたし、侮辱してきた。私はそれに反発した」と明かしているという。
また招集メンバーについても「エトー会長は主力選手もリーダー的存在もチームから外した。彼がメンバーを選んでいるからだ。ワールドクラスのキーパーも、エースのアブバカルもいないのに、どうやってアフリカネイションズカップに出場できるんだ?」と批判しているとのことだ。
さらに「信じられないことだが、エトー会長ならこのような状況も驚くものではない。彼はナルシストであり、自分のすべてが最高だと思っている人間だからだ」とも。
すでに10日後に開幕が迫っているアフリカネイションズカップ。果たしてカメルーン代表はどんなメンバーで大会に臨むことになるのだろうか…。
筆者:石井彰(編集部)
