元韓国代表FWソク・ヒョンジュンが、キャリアで初めてKリーグ(韓国リーグ)の舞台に立つことになった。
2026年にプロサッカーKリーグ2(韓国2部)へ参入する龍仁FCは16日、クラブ創設後初となるプロ選手としてソクを獲得したと発表した。
龍仁・白岩中学校、新葛高校出身の同選手は、2009年にオランダの名門アヤックスでプロデビュー。2016年から2018年までポルトガルの名門ポルトでプレーした。その後はトルコ、フランスなどヨーロッパ各国でプレーし、豊富な海外経験を積んだ。
2010年からは韓国代表にも招集され、2018年ロシア・ワールドカップのアジア予選など主要な国際大会に出場。代表通算15試合で5得点を記録している。
身長190センチの恵まれた体格を持つソクは、スピードと技術的に柔軟なプレーを武器とするストライカーで、新たにプロリーグに参入する龍仁の中核を担う存在として期待されている。
一方で、ソクは2018年11月12日にフランスへ出国後、2019年3月に国外移住を目的とした滞在期間延長を申請したが、却下された。
海外で選手活動を続ける中、兵務庁から2019年6月3日までに帰国するよう通知を受けたものの、正当な理由なく期限内に帰国しなかったため、兵役法違反の容疑で起訴された。
2023年10月に懲役6か月、執行猶予1年の判決を受けたソクは、今年9月に社会服務要員として兵役を履行し、兵役義務を終えている。
社会服務要員とは、韓国の徴兵制度による代替服務の一部として、徴兵検査で補充役に処分を受けた者を対象に、軍隊ではなく公的機関や福祉施設などで勤務して代替服務を行う制度だ。
欧州のリーグや韓国代表で活躍したソクも、福祉施設で勤務しながらアマチュアクラブでサッカーを続けていた。
ソクはクラブを通じて「龍仁は自分が育った場所であり、サッカー人生を始めた街。プロ生活を再びスタートするなら、龍仁でプレーすることに大きな意味があると感じた」とコメント。「ベテランとして個人記録にこだわるよりも、チームを作り上げ、勝利に貢献したい」と意欲を語っている。
筆者:江島耕太郎(編集部)
