日本代表MF遠藤航が所属する強豪リヴァプールは、昨シーズンのプレミアリーグで優勝を遂げたが、5月26日の優勝パレードでは集まった群衆に車両が突っ込み、130人以上が轢かれるショッキングな事件が起きた。
『BBC』などによれば、逮捕・起訴された54歳の元イギリス海兵隊員に懲役21年半の判決が言い渡されたという。
わずか2分ほどの間に134人が撥ねられ、6か月の乳児から77歳まで多くの被害者を出した。ドライブレコーダーには、ポール・ドイル被告が暴言を吐きながら、叫ぶ様子が映っていたとされている。
3人の子供を持つ被告は、ナイフを持った人物を目撃し、襲われることを恐れてパニックになって車を走らせたと供述していたものの、防犯カメラや目撃証言からは、現場にナイフを持った人物がいたという証拠は見つからず。
ただ、被告は事件当時、飲酒や薬物の影響下にはなく、その後、危険運転など31件の罪状を認めた。
判事は、被告は愛車を「武器」として使ったにもかかわらず、死者が出なかったのは「奇跡」であり、「人命軽視の姿勢は常識をはるかに逸脱」、「正しい思考を持つ人間なら、あなたがやった行動を理解することはほぼ不可能」と断罪した。
被告は1994年に喧嘩相手の耳を嚙みちぎって重傷を負わせたとして懲役12カ月の懲役刑を宣告される前科があったという。
筆者:井上大輔(編集部)
