資生堂ランニングクラブは14日、2027年3月末をもって実業団としての活動を休止し、休部すると発表した。1979年に発足した女子陸上界の名門が、約48年の歴史に区切りをつけることになる。
同クラブは2006年と2022年に全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝)を制覇。これまでに、トラックで3大会連続の五輪出場を果たした弘山晴美さんや、マラソンで活躍した谷川真理さんらを輩出してきた。
近年も2024年パリ五輪女子マラソン代表の一山麻緒さん、同女子10000メートル代表の五島莉乃、高島由香(※今年7月からユニクロ)らが所属し、国内外の舞台で存在感を示してきた。
特に五島は、今年3月の名古屋ウィメンズマラソンで7位に入り、2028年のロサンゼルス五輪行きをかけたマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)の出場権を獲得している。
今回の決定について、資生堂は「グローバルにおいて本業とのシナジー効果が高い領域へ取り組みを集中することで、事業の成長性・収益性の向上を目指している」と説明。発足当時から環境が変化するなか、方針に基づいて熟考を重ねた結果だとしている。
背景として注目されるのが、資生堂本体の経営改革だ。同社は2025年12月期、米国ブランド「ドランク エレファント」の不振などで最終赤字406億円を計上。米州事業も約116億円のコア営業赤字となり、コスト削減や事業構造の見直しを進めている。
ただし、今回の休部が特定の業績悪化によって決まったと会社が明言したわけではない。
資生堂は、所属選手やスタッフの意向を尊重し、将来に向けた支援を行うと表明。活動休止までは競技に専念できる環境を維持するとしている。
「強く、速く、美しく。」を掲げ、女子陸上界を支えてきた伝統チームの休部は、実業団スポーツと企業経営の関係を改めて考えさせる出来事となりそうだ。
筆者:Qoly編集部
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