ロンドン五輪で日本代表のベスト4に貢献したMF扇原貴宏。

2013年シーズンにはセレッソ大阪の躍進を支え、同年7月の東アジアカップで日本代表デビューも果たしている。

今季のセレッソ大阪は、山口蛍の退団後に迎えるJ2での2シーズン目である。

アカデミー出身者ということもあり、今季は扇原がチームの中心的存在になるかに思われたのだが、ここまでは山村和也やソウザといった新加入選手の陰にすっかり隠れてしまっている。

第14節終了時点で扇原が出場した試合はわずかに2。いずれも途中出場であり、トータルでのプレー時間は25分にも満たない。

屈辱にも近いシーズンを送っていたそんな扇原だが、先週末に行われ第15節のファジアーノ岡山戦で出場のチャンスが巡ってくる。先発出場していたMFソウザが5分で右足を負傷し、扇原がピッチに入ったのだ。

すると扇原は、抱えていた悔しさを自らのキックで払拭してみせる。0-1とリードされ迎えた30分…

自慢の左足でクロスをあげると、これは相手DF陣とGKの間を突く際どいボールに。

結局このクロスに岡山の選手は触れることできず、最後は清原翔平が押し込んでセレッソ大阪が同点に追いついた。

Jリーグでもトップクラスの正確さを誇る扇原の左足。

決してスピードのあるボールを蹴るわけではないが、相手の嫌なところを突くその精度はやはり流石である。

この試合では他にも見せ場を作った扇原。試合にも2-1と勝利し、大熊清監督にも良いアピールとなったはずだ。

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