2009年11月18日、フランスはティエリ・アンリのハンドによってアイルランドに勝利した。

◆エマニュエル・プティ(元フランス代表、フランスW杯優勝メンバー)
これで彼の評判に傷がついたりはしないと思う。ティエリはキャリアの中で素晴らしいことを成し遂げてきたし、今回のは本当に珍しい、もののはずみなんだ。ジネディーヌ・ジダンにも同じことがあった。彼は何回も退場になったよね・・・ジダンにはいつも言い訳を見つけてあげてたんだから、ティエリにもそうしてあげたっていいはずだよ。
◆ダヴィド・ジノラ(元フランス代表、アメリカW杯予選敗退で戦犯とされた)
とても恥ずかしいことだ。今朝だけはフランス代表を誇りに思えない。アイルランドのプレーは素晴らしかった。フランスが勝ちぬけるのならアイルランドにもその資格はある。アイルランドの方がふさわしいくらいだ。フランスの全国民、全メディアは再試合を要請すべきだよ。
◆エリック・カントナ(元フランス代表)
なにが一番ショックだったって、あいつ(注:アンリ)が、試合が終わった後、アイルランドの選手の隣に行ってそいつを慰めてたことだ。たった今そいつを騙したばかりだってのにだぞ。もし俺があのアイルランド人だったら3秒と耐えられなかったよ。
◆パトリス・エヴラ(フランス代表)
再試合?プレイステーションでやるならいいよ。僕らはアンリの銅像を建てるべきだね。
◆フランソワ・バイル(政治家、2007年フランス大統領候補)
理想を言えば、再試合をすべきでしょう。私はあの試合を見ましたが、皆さんが思うのと同じで誇りが持てるものじゃなかった。これも皆が思うことですが、なぜビデオ判定を導入しないのかと感じましたね。ラグビーでは導入されていて、非常にうまくいっているんですがね。
◆フィリップ・ド・ヴィリエ(政治家、極右政党『フランス運動』党首)
レイモン・ドメネクは公的に遺憾の意を表明して、アイルランドへ尊敬の念を評するべきだ。この試合のモラルは逮捕されかねないインチキだよ。この先何年にも渡って、フランス代表は「インチキなチーム」と呼ばれることになるだろう。
◆ロボ・ロブソン(BBCのコラムニスト)
アンリは図々しいことに「正直に言えば、あれはハンドだった。」なんて抜かしている。正直に言って、だって?お前、そいつはいくらなんでも正直になるのが遅すぎるってもんだぜ。
◆ケニー・クラーク(元スコティッシュ・プレミアリーグ審判)
こういったことがまかり通る限り、選手はそれを続けるだろう。FIFAはなにか大きな対策を打つ必要がある。誰が見たって、あれはあからさまなインチキだった。もしアンリがあの場に突っ立って申し訳なさそうにしていたら、審判もなにかおかしいと思ったかもしれない。そうする代わりに、アンリはゴールを祝っていた。恥を知るべきだ。
◆ケヴィン・キルバーン(アイルランド代表。問題の試合には左サイドバックで出場)
ティエリに後で直接聞いたら、「ああ、あれはハンドだ」と、でもそんなつもりはなかったって言っていた。でもね、悪いけど、彼が明らかに手でボールを動かしたこと、どんなにあからさまだったか見ただろう?審判たちがどうやってあれを見逃したかわからないよ。
◆ロビー・キーン (1)(アイルランド代表キャプテン)
あいつ、もうほとんどボール掴んでそのままゴールに飛び込みそうだったよ。
◆ロビー・キーン (2)
あいつらはみんな拍手してるだろうよ。ミシェル・プラティニがゼップ・ブラッターに電話して、もしかしたらお互いにメール送りあってるかもね。結果に喜んで。
◆ミック・マッカーシー(ウォルヴァーハンプトン監督、元アイルランド代表監督)
代表監督だった時、俺は「『FIFA』は"Forget Irish Football Altogether"(=アイルランドのサッカーは全部忘れよう)の略だ」、って言っただろ。
その後アイルランドはFIFAにまずフランスとの再試合、次に33番目のチームとしてW杯に出場させることを要求したが、どちらも拒絶された。
◆リチャード・ダン(アイルランド代表)
-FIFA会長ゼップ・ブラッターが「アイルランドは倫理的な補償を受けるだろう。」と発言し、アイルランド代表に特別賞が授与される可能性を示唆したことに対し
バカにしてるよ。W杯に行けない代わりに、アイルランド人には賞でもやっておけだなんて、ご機嫌取りだ。FIFAがアンリになにを課そうが、僕にとっては全く意味がない。FIFAがなにをやったって、どっちみち間違いなんだよ。プレーオフのためにルールが変えられた時から、あいつらはフランスにW杯に行ってほしいと決めていたんだ。

その後アイルランドはFIFAにまずフランスとの再試合、次に33番目のチームとしてW杯に出場させることを要求したが、どちらも拒絶された。

さて、アンリのハンド事件とそれが巻き起こした騒動において、本当に批難されるべきはだれだろうか。
『神の手2』(ル・モンド紙)のあと、恥知らずにもゴールを喜んで見せたアンリか?
アンリのハンドを類まれな動体視力で見損ない、「あの試合についてはコメントできない」とだけ言って逃げ回っているスウェーデン人の主審、マルティン・ハンソンか?
勢い余って、33番目のチームとしてW杯に参加させろとまでFIFAに迫ったアイルランドか?
ハンドも誤審もサッカーの一部という古来からの悠然たる事実を理解できないメディアとファンか?

答えはどれでもない。本当に非難されるべきは、審判の数を増やさないFIFAである。