グループリーグもついに第3節目に突入。泣いても笑っても、決勝トーナメントに進むかどうかが決まる試合である。大会における一つ目の決勝戦ともいえよう。第3節は2試合同時開催となるため、グループB以外はより注目される1試合に絞ってレポートし、残りについては後日内容をまとめて記事にしようと思う。今日、行われるのはグループAの2試合。その中から開催国アンゴラとアルジェリアの試合を選択した。
Angola
Algeria
勝ち点4で迎えたアンゴラは、引き分け以上なら決勝トーナメント進出が決定する。この試合に負けた上で、他会場でマリが勝利した場合、得失点差の関係で抜かれて3位に転落する可能性がある。
アルジェリアは勝利すれば決勝トーナメント進出が決定。引き分けた場合、他の会場でマラウィが負けか引き分けに終わればグループ2位に留まることが確定する。
つまり、戦前としては、「両チームが引き分けて、他の会場でマリが勝つ」というシナリオが、双方に最高の結果をもたらす環境だったといえる。しかし、同時開催のため、他の会場の結果はまだわからない。そのため、前半は互いに「出来るなら勝ちたい」という意思が見られる展開であった。
先に戦術的なアドバンテージを得たのはアルジェリア。彼らはアンゴラと対戦するにあたり、まず相手のストロングポイントであるウイングバックのサイド攻撃を封じようと考えた。特に強力な攻撃力を持つマビナと対面するマトムールにボールを集め、徹底的にサイドで攻撃を組み立てたのである。これによってマビナ、ジャムアナを低い位置に釘付けにし、アンゴラの攻撃力を大幅に減少させたのである。
しかし、アンゴラも首都の大観客の前で惨めに敗北するわけには行かなかった。しばらくはかなり押し込まれていたが、30分を過ぎたあたりから対策を施す。アンゴラは、落ち着いて最終ラインでボールを回し、ビルドアップに時間をかけて全体を押し上げた上で、ジウベルトやゼ・カランガのスピードを生かした縦パスで崩すか、マビナとジャムアナの攻撃参加によるサイドアタックを敢行。さすが好調でモチベーションも高いアンゴラ、前半の終わりごろになると試合の主導権を奪い返すことに成功した。先日の怪我人のうち、ジウベルトとジャウマの2人が戻って来れたのも大きかった。
両チーム無得点のまま前半が終了。選手たちはおそらくハーフタイムで他会場の結果を知ったであろう。マリがマラウィに対して2点をリード。両チームにとってこれは明らかに朗報であった。
それでも後半始まってしばらくは戦う意思を見せる。48分にはアルジェリアがブアッザの飛び出しから決定的なチャンスを迎え、この試合最大の得点機会が訪れた。また、その後も何度かお互いに攻め合った。
しかし65分を過ぎると、徐々に試合は時間を潰すだけの展開に変貌。仕方ないことだ。お互いに失点すれば決勝トーナメントにいけない可能性が出てきてしまうが、勝利しても得られるものは少ない。その結果、両チームとも「空気を読んだ」のだ。ただただボールを回しあうだけになったのである。
他会場では依然としてマリがマラウィをリードし続け、マリがとどめの3点目。アンゴラとアルジェリアにとっては、さらに攻める理由がなくなったのである。
そして両チームの利害が一致した結果で、0-0のスコアレスドローで終了。どちらのチームのファンも歓喜をあげられる、まさにこの会場にとって一番幸せな結果になったといえよう。
アンゴラ 0-0 アルジェリア
マリ 3-1 マラウィ
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