日本代表が0トップシステムを試している。8日に行われた紅白戦で本田を1トップの位置に置くシステムに挑戦。右サイドには松井、左サイドには大久保が入った。日本の報道では1トップと報じられているが、本田をFWのセンターでの起用は0トップと呼ぶに相応しいのではなかろうか。
0トップといえば、“ベル・ジョーコ”と呼ばれたスパレッティ時代のローマ。FWの負傷離脱に伴い、FWにトッティやマンシーニを置く苦肉の策として編み出されたが、結果的にダイナミズムと連動性を伴う流麗なサッカーへと昇華。時代を席巻する革新的なシステムであった。
システムを簡単に解説すれば、1トップに起用されるトッティやマンシーニが抜群のキープ力でボールをキープ。サイドハーフとトップ下の選手達が果敢に絡み、追い越してゆくスタイルである。日本代表の岡田監督は本田の決定力と身体の強さに期待しているように、イングランド戦では岡崎の1トップの限界を感じたのかもしれない。故に、本田の当たり負けしないキープ力が活かすためには、機動力のある松井、大久保、そしてサイドでの起用も想定される岡崎、矢野、玉田らが、積極果敢に絡む必要性があるだろう。
なお、日本代表は10日にモザンビークと練習試合を組む事が発表された。30分×3本の予定との事だが、大会最後の親善試合で結果を残せなかっただけに、結果を残してスッキリした形でカメルーン戦を迎えて欲しい。