開催国南アフリカは開幕戦を惜しくも引き分けという結果で終えた。

前半はメキシコに試合のペースをほぼ完全に握られてしまった。2枚のボランチの片方がチェックで前に上がると、すかさずドス・サントスが最終ラインとの間に入ってボールを受けようとする。かといってそれに警戒して引いてしまうと、ボールを回されてサイドから攻められる。状況は泥沼だった。

だが後半、南アフリカは息を吹き返した。1つ目のきっかけは、勇気を持ってセンターバックがバイタルエリアにチェックに行き、起点を作らせないことだった。この守備をベースに、54分、縦パスを奪ってのカウンターでシャバララが先制点を奪取する。するとメキシコがブランコをトップ下に投入したことが、南アフリカ復活の2つ目のきっかけとなった。これまで狙われたバイタルエリアにブランコが留まり、そこにディクガコイがマークすることで、危険なスペースを潰してくれたのだ。

ところが南アフリカは終盤に大きなミスで自滅してしまう。78分、セットプレーの守備でモコエナがラインを上げ損ない、メキシコに複数人の飛び出しを許す。そしてマルケスに同点ゴールを奪われたのだった。試合終了間際にロングボールでエンフェラが飛び出し逆転のチャンスを迎えたが、ポストに泣かされて決勝弾はならず。結局1-1のままで試合は終了し、南アフリカは僅かのところで勝利を逃す結果となった。