Al-Shabab
4
1-2
3-1
3
Seongnam Ilhwa Chunma
オリベラ
アル・シャムラニ
オリベラ
ビン・スルタン
15'
57'
83'
89'
得点者
4'
26'
68'

モリナ
チョ・ジェチョル
モリナ

両軍合わせて7つのゴールが飛び交う乱打戦となった。

まず4分にキム・チョロからのクロスをアル・シャバブの最終ラインがクリアミスし、そのこぼれ球をモリナがボレーシュート。左ポストに当たってゴールに吸い込まれ、城南が先制点を奪取する。そして15分にはアル・シャバブが反撃、アハメド・アテーフからのスルーパスにオリベラが飛び出しループシュートを決め、同点となった。26分には今度は城南。ラドンチッチがハイボールを落とし、ソン・ドンゴンがダイレクトで裏にスルーパスを送ると、3人目の動きでチョ・ジェチョルが飛び出しゴールを決め、突き放す。前半は1-2で終了した。

後半に入って12分、再びアル・シャバブが追いすがる。右サイドでボールを受けたアル・シャムラニがドリブルで仕掛け、中に切れ込み左足でシュート。ゴールに決めて2-2。しかし69分、今度はまたも城南がリードを奪う。キーパーからのキックをソン・ドンゴンが落とし、フリーで飛び出したモリナが今日2点目となるゴールをあげる。これで試合は再び城南のリードに戻る。

こうして常に城南が先行する展開となったが、最後はそのパターンをアル・シャバブが崩すことに成功する。83分にカマチョの右コーナーキックから、ファーに流れたボールをアフメド・アテーフが拾って再びサイドチェンジ。途中出場のアブドゥ・アテーフが受け、ドリブルで仕掛けてクロスを送り、オリベラがヘディング。キーパーに弾かれたところを自ら押し込み同点に。さらに終了間際となった89分、キム・ソンファンのドリブルを止めたところからカウンターを仕掛け、バイタルエリアでボールを収めたアフメド・アテーフからのスルーパスに、途中出場のビン・スルタンが抜け出してシュート。土壇場で試合をひっくり返し、結局これが決勝点となった。

このような得点の取り合いはおおよそ「お互いに激しく攻め合った面白い試合」と「お互いに守備が緩く締まらない試合」の二通りであるが、残念ながら明らかに後者であった。

特にアル・シャバブは、ホームでの試合とあってかなり攻撃的なメンバーを組んできたものの、守備は崩壊していたも同然。両ウイングバックの守備は適当に過ぎ、散々3バックの横に出来るスペースを利用された。またワンボランチのアフメド・アテーフも攻撃的な上小柄な選手であり、動き回る上守備力は全く期待出来ず、最終ラインの前で全くプレッシャーがかからなかった。そして当の最終ラインの三人も、空中戦で何度も負け、チェックとカバーの関係も作れず、ラインコントロールも覚束ない。「ここで競り負けたらどうするか」「ここで抜かれたらどうするか」というリスクマネージメントが皆無だった。

そして城南もその雰囲気に「お付き合い」していた。守りに人数はかけているが、かけている「だけ」。ボールを奪いに行く意識が低く、個人技が高い相手に持たせてしまっていた。春に行われた川崎フロンターレとの試合を覚えている方が見れば、この試合の城南はまるで別のチームのように感じただろう。



Zob-Ahan
1
0-0
1-0
0
Al-Hilal
ハダディファル 57'
得点者

1日遅れで開催されたこちらの試合は、逆に得点こそ1つしか生まれなかったものの、お互いに精力的なプレッシングとカウンターをやり合うスリリングな内容となった。

勝利を得たのはホームのゾブ・アハン。準々決勝ではスタメンで使われ得点もあげたラジャブザデーの欠場により、GLの時と同じく小柄なハラトバリがFWに。これによってゾブ・アハンらしい「0トップ」が再び蘇った。各人が精力的に走り、素早く攻守を切り替えてポジションチェンジを繰り返し、一気にゴールに迫っていく。特に両サイドに開くハラトバリ、右に張るイゴールのスピードと動き出しの速さを生かし、深い位置にまですぐに持ち込み、時間をかけずにクロスでチャレンジした。

前半41分にはバイタルエリアからのスルーパスで守備を崩され、アフマディが飛び出してきたヤセルを倒してしまいPKを与えてしまったものの、この大ピンチに守護神ゴルダンが奮起。ヤセルの左へのシュートを完璧に読み、見事失点を阻止。さらに57分にはハダディファルのフリーキックが壁の真ん中を抜けてゴールに吸い込まれ、先制点を奪取。この後のアル・ヒラルの猛攻を何とか耐えきり、最少得点差ながらも強豪相手に大きな勝利を得た。

対するアル・ヒラルも、勝っていてもおかしくない内容であった。チアゴ・ネーヴィスとラドイが欠場し、アル・バルガン、アル・ファリジという若い両ボランチを起用。しかしむしろボールを繋げる選手の減少からか、チームを率いるエリック・ゲレツ監督らしいショートカウンター戦術が随所に見られた。名のある選手たちが献身的に前からボールを奪いに行き、そして相手最終ラインの前で素早くパスを回して崩していく。前半はカウンターの仕掛けあいという互角の展開のなか、41分にPKを得るも、これを外してしまう。さらにヒラルは不運なことに、チームの絶対的なエースストライカーであるヤセル・アル・カフタニが足を負傷し、48分にプレー続行不可能となってしまう。この交代はチームにとって大きなダメージとなったらしく、一気に守りに入ってしまい一方的に攻撃を受けてしまい、その結果57分に失点まで重ねてしまった。

リードを奪われてからは「攻めなければならない」という意識から前がかりになり、特にヤセルと交代で入ってきたアル・マフヤニがようやく馴染んで来た70分あたりかは徹底的に相手を押し込んだ。カウンターには苦しめられながらも、71分にはシャケルのミドルシュートが右ポストを叩き、75分にはイ・ヨンピョのアーリークロスをアル・マフヤニが鮮やかに反転シュートに持ち込んだ。ロスタイムにもアル・フレイディの突破からのクロスを、フリーでシャケルがヘディングする決定的な場面を迎えた。しかしゴールは最後まで奪えず、一歩及ばず敗北を喫した。



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