Seongnam Ilhwa Chunma
1
1-0
0-0
0
Al-Shabab
ソン・ドンゴン
31'
得点者


終始緩い展開で終わった1stレグとは比べものにならない緊張感に溢れた激しいゲームとなった。試合をものにしたのはホームで戦った城南一和。前半にセットプレーの流れからあげた1点を守りきり、アウェイゴールの差で辛くも決勝進出を決めた。

引き分けでは敗退となる城南は序盤から積極的に攻勢に出た。サイドバックが高い位置を取り、ボランチも頻繁に攻撃参加し前線に顔を出す。攻守の切り替えを速く行うことを心がけて、前線から激しいプレッシャーをかけてボールを奪い、サイドから分厚い攻めを仕掛けて得点を狙った。またモリナのセットプレーが高い確率でチャンスを演出し、序盤からラドンチッチやオグネノフスキの決定的なヘディングを導いた。そして31分、ラドンチッチの仕掛けから決定機を迎え、そのシュートがGKにセーブされた後の左CKから先制を果たす。1度クリアされたところをコ・ジェソンが拾って再びクロス。前線に残っていたチョ・ビョングクが頭で裏に流し、飛び出したソン・ドンゴンが倒れながらシュートを放つ。これがクロスバーに当たってゴールの中に吸い込まれていった。

後半はやや守備の意識を高くしたものの、逆に迷いのないモリナのドリブル突破やラドンチッチのキープ、サイドバックの上がりで縦に速い攻めを作り出し、むしろ前半よりも安定した戦いを見せた。75分を過ぎてからは完全に引いて守りに入ったため、相手に組み立てを許すも、人数をかけてブロックを形成して大きなピンチを作らなかった。

ただ敗北したアル・シャバブもかなりいいパフォーマンスを見せていた。守備が崩壊していた2週間前と比べ、タバレスとアル・カディが入った最終ラインはカバーの精度、チェックの厳しさを増し、空中戦でもラドンチッチに決して負けてはいなかった。またアンカーにCBもこなすアル・ハイブリが入ったことも守備力向上に繋がった。1stレグと比べればボールホルダーに対するマークの距離感が1m近づいたと言っても過言ではない。そのおかげで試合は非常に緊張感がある展開となった。

こちらは引き分けでも決勝に進出できるため、ややサイドからのシンプルなカウンターを意識して試合に臨んだが、隙を突かれて前半に失点。後半は何とか点を取り返そうと戦ったものの、空中戦はともかくラドンチッチやモリナのドリブルを抑えきれない場面が目立つようになり、押し込まれる時間がむしろ増加し苦しい展開に。75分以降は相手のブロックが下がったため攻撃を組み立てることが可能となったが、焦りからかプレーが徐々に雑になり、分厚い守りにチャンスを作れず無得点で終えた。

アル・シャバブにとって、相手よりもボールを奪える位置が低かったのが厳しい展開になる要因となった。ラドンチッチやモリナがボールを収めることができ、前から攻撃の起点を潰しに来る城南に対し、アル・シャバブはオリベラやカマチョが厳しいマークによってボールを持つことが出来ず、攻撃の際に2列目が外に開くため相手の攻撃の起点を潰すフォアチェックの準備が難しかった。もちろん失点さえしなければ問題は大きくならなかったのだろうが、唯一前節から引き続いて最終ラインに入ったアル・アムリのマークが序盤からかなり荒かったため、いつか崩される場面が出るのも仕方なかったとも言える。



Al-Hilal
0
0-0
0-1
1
Zob-Ahan


得点者
55' イゴール

1stレグを制したゾブ・アハンがその勢いを維持して2ndレグも勝利を飾り、決勝の舞台となる国立競技場への切符を手に入れた。

引き分けでも構わない立場のゾブ・アハンは、立ち上がりから守備を固めてカウンターを仕掛ける狙いでこの試合に臨んだ。攻められる時間帯は長くはなったものの、訪れるピンチをことごとく体を張ったディフェンスでブロック。さらに攻撃ではハラトバリやイゴールの機動力と精力的な突破、ハッとさせられる見事なサイドチェンジなど所々に輝くプレーを見せた。

そして55分、右サイドへの長いボールにハラトバリが飛び出し、ドリブル突破からクロスを送ると、これを名手ハウサウィが珍しくクリアミス。真上に浮いたボールをイゴールが体を当ててトラップし、鋭い反転でコースをこじ開けてシュート。これがゴールに決まり先制点を奪取した。アウェイゴールをあげたため、これで2点取られても大丈夫という有利な状況に。さらに71分にはイ・ヨンピョがハラトバリに対しボールのないところで蹴りを入れるという愚かなプレーで退場し、ゾブ・アハンは数的な優位性までも手にした。終盤は攻められはしたものの人数をかけたブロックでゴールを死守、無失点でこの試合を乗り切ることに成功した。

アル・ヒラルは得点を取らなければならない状態であったため、普段使用している4-2-3-1ではなく、ラドイのワンボランチ、ヤセル・アル・カフタニとアル・マフヤニの2トップを使用し、攻撃に人数をかけた布陣で臨んだ。しかし両サイドバックがかなり高い位置を取るため、どうしても相手のカウンターを上手く止められず。かといって攻撃で機能しきっているかというと、アル・フレイディやアル・マフヤニが戦術に馴染めず、不完全燃焼といえる出来。その中でも29分辺りからは3度連続の、後半開始から間もない時間にも2度の決定機を迎えるなどチャンスは作ったが、この大会好調を維持する相手の守護神ゴルダンのセーブに阻まれた。そして70分過ぎには上述のように反撃に出なければならない時間帯にイ・ヨンピョが自爆。10人でも終盤に圧倒的に押し込める時間帯を作れたことを考えれば、非常に勿体ない行為であったといえる。



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