● 8月5日 落盤事故発生



● 8月22日 作業員の生存が確認される

後日、坑内に取り残された33人に、チリの元U-23代表フランクリン・ロボス氏が含まれていることが判明。サッカー界から支援の声が挙がる。



● 9月5日 ダビド・ビジャが激励に自らのユニフォームを送る

炭鉱夫一家に育ち、父親が落盤事故に巻き込まれたこともあるビジャは、「関係者の気持ちはよく分かる。すべてがうまくいくことを願っている」とコメント。

右が33人全員、左はロボス氏個人に宛てられたもの。 



● 9月7日 ウクライナ対チリの親善試合を観戦

救援物資としてプロジェクターが届けられ、作業員たちは50インチの大画面で観戦した。

チリの選手は“Fuerza Mineros"(がんばれ炭鉱作業員)と書かれたシャツを着て入場。試合は惜しくも1-2で敗戦。「ドラえもん」の愛称を持ち(謎)、87分に1点を返したイスラは「勝ちたかった…」と悔しさを滲ませた。(写真:サッカー各国代表ユニフォーム

ロボス氏の生解説付きである。 


選手時代のロボス氏。 
その正確なキックから“El Mortero Magico"(魔法の迫撃砲)と呼ばれていた。



● 9月30日 レアル・マドリーが試合の招待状を送付

元チリ代表の英雄サモラーノが所属していた縁もあり、他にも“Fuerza Mineros"のメッセージや選手のサインが書かれたユニフォーム33枚などが送られた。(詳細:レアル・マドリー公式



● 10月11日 ボビー・チャールトン氏が33人をマンUの試合へ招待

マンチェスター・ユナイテッドの友好大使であり、父親が炭鉱で働いていた同氏が、招待状代わりにビデオメッセージを送付。クラブ関係者も「手厚く歓迎する」と語った。



● 10月14日 作業員全員救出完了

27人目に救出されたロボス氏。娘から渡されたボールで早速リフティングを披露。

チリ代表チームの定番チャント、“Chi-Chi! Le-Le!, Chi-Chi-Chi Le-Le-Le! Viva Chile!"。 
これの最後の部分を“Los mineros de Chile!"(チリの炭鉱夫)に替えた歌は、
何度聞いても心を打たれる。



● 10月25日 作業員がピニェラ大統領とサッカー

首都サンティアゴの大統領府で生還を祝う式典が行われた後、62年W杯決勝の舞台ともなったエスタディオ・ナシオナル(日本でいう国立競技場)で、作業員チーム「Esperanza」と、政府当局者と救助隊員の混成チーム「Operacion Rescate」が対戦。

白いユニフォームを着た作業員チームは、ロボス氏のゴールなどで前半に2点のリードを奪う。しかしスタミナ切れもあってか後半に3失点し、2-3の逆転負け。以前大統領が口にした「負けたら炭鉱へ逆戻りだ」という言葉が事実であれば、8月22日からまたやり直しということになるが、そこは作業員たちの笑顔に免じて許してもらいたいところだ。

なお、ロボス氏には古巣コブレサルから指導者のオファーが来ているようだが、さすがにコーチングライセンスが必要となるため、その講習を受けるかどうかは本人次第とのことである。

現役時代を彷彿とさせる見事なフリーキック。 


「Operacion Rescate」は全員33番のユニフォームを着用。 
作業員チームを惑わすための狡猾な作戦だった?


(筆:Qoly編集部 O)

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