2010年12月2日(木) - ミ・ディン・スタジアム(ハノイ/ベトナム)
Viet Nam
7
2-1
5-0
1
Myanmar
ンエン・アン・ドゥク
ンエン・ミン・フォン
レ・タン・タイ
ンエン・アン・ドゥク
ンエン・トロン・ファン
ンエン・トロン・ファン
ンエン・ヴ・フォン
13'
30'
51'
66'
74'
83'
90+4'
得点者
16'






アウン・キャウ・モエ








スズキカップの2日目、グループB第1節の2試合目が行われ、参加する全チームがこれで出揃った。満を持して最後に登場したホスト国ベトナムは、ミャンマーに対して大量7得点を奪い快勝。幸先の良いスタートを切った。

13分にンエン・ミン・フォンがDFのクリアミスを利用して裏に飛び出しシュートを放ち、GKが弾いたところにンエン・アィン・ドゥクが詰めて先制点を奪取。その3分後には同点に追いつかれてしまったものの、30分にヌエン・ミン・フォンの直接FKが決まって再びリード。

そして後半はさらに多くの得点が生まれた。51分にはショートカウンターを起点に、ファン・タィン・ルォンが左サイドに展開、レ・タン・タイがフリーでパスを受けてゴールに決めた。66分にも再びカウンターから得点。左サイドでファン・ヴァン・タイ・エンが収めて縦にパス、ンエン・ヴ・フォンがクロスを入れ、ンエン・アィン・ドゥクが頭で合わせ4点目。

また74分にはンエン・アン・ドゥクの落としから、86分にはフィン・カン・タィンのクロスから、途中出場のンエン・トロン・ファンが立て続けに追加点をあげて6点目。止めに後半ロスタイム、ドアン・ヴェト・クォンがDFと絡んでこぼれたボールが絶妙のスルーパスになり、飛び出したンエン・ヴ・フォンがゴールを決めた。まさに後半はベトナムのカウンター・ショウだった。

多くの得点が生まれた原因は、やはりミャンマーの守備の弱さだ。比較的前線からボールを奪いにいく意識の高いサッカーをしようとしていたが、チェックとカバーの関係が悪く布陣が間延びし、バイタルエリアに入ってくる選手をマークできず、最終ラインの前にパスを通されてしまう。またワンツーなどの連携では簡単に守備を破られ、一旦サイドに展開されるとボールばかりを見てしまい中央のマークが完全に外れてしまう。

しかもミャンマーは攻撃面でも歯が立たなかった。一対一で勝てるような選手はヤン・パインくらいで、仕掛けはほとんど止められた。かと言ってショートパスを繋ぐとミスを連発。無数のカウンターを受け、マークの弱さから布陣は間延びし、さらにスペースを作る悪循環となった。

試合の入り方は決して悪くはなく、高い位置からプレスを掛ける積極的なプレーを見せていた。しかしそのプレスがかわされたときの保険が全く存在せず、逆に相手の攻撃に勢いを与えてしまった。

ミャンマーの攻撃力でどう対抗するかを考えた場合に「高い位置でボールを奪うしかない」という手法が出てくるのは自然だが、引いて守りに人数をかけるよりも高いレベルでの連携や共通理解、各人の守備能力が必要となる。それが足りなかったことで、ミャンマーのゲームプランは「絵に描いた餅」となってしまった。


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