2010年12月19日(日) - ゲロラ・ブン・カルノ・スタジアム(ジャカルタ/インドネシア)
Indonesia
1
1-0
0-0
0
Philippines
クリスティアン・ゴンサレス
43'
得点者




驚きの結果となった昨日の試合と違い、こちらは順当に実績、実力で勝るインドネシアがフィリピンを退けた。2試合共に1-0とシャットアウト勝ち。決定力は欠いたものの、チャンスの数でも大きく上回った。

ホームの大観衆に背中を押されるインドネシアは、ファーストレグのリードを忘れているかの如く序盤から激しく攻めに入った。後方から積極的に長いボールを入れ、縦に早い展開から前線のスピード、突破を生かす。その途端に一気に全体を押し上げ、切り替え早くプレッシャーをかけて、ラッシュに持ち込んでいった。

インドネシアは前半から決定的なチャンスを量産。そして、43分に縦パスを収めたゴンサレスがミドルシュートを放つと、これがDFに当たって弾かれる。このこぼれ球を再びゴンサレスが拾うと、今度はゴール左上に鮮やかなコントロールショットを決めてみせた。そして、後半に入ってもパワフル勝つシンプルなサッカーでカウンターを仕掛けた。

追加点こそ奪えなかったものの、無失点で試合を終えることに成功し、決勝戦への切符を手に入れた。

一方、フィリピンにとっては実力差を見せつけられる試合となった。2点を取らなければならない状態とあってか、いつもより最終ラインの位置を上げて攻撃意識を高めていたが、前線からプレスをかけることが出来なかった。また、緊張感からか非常にパスミスが多く、自らピンチを招いてしまう場面も多発。結果としてインドネシアのパワープレーに押されてしまった。好調のP・ヤングハズバンドも激しいマークに遭い、奮闘するもなかなか決定機を作り出せず。

唯一の希望となったのは、ファーストレグのレポートで書いたとおりセットプレーであった。今日はデル・ロザリオが左サイドのスローインまで担当。GKマルクスの不安定さやマークの雑さを利用して、高い確率でロングスローをチャンスに結びつけた。

しかし守備が安定しない中で点を取り返すには、やはり流れの中で試合のペースを掴めないのは致命的だった。終盤はパワープレーをやり返し攻めたが、グレートウィッチがGKへのアフタータックルで退場してしまい万事休す。奇跡のような試合を続けて勝ち残ってきたフィリピンであったが、決勝に進むにはまだ実力も経験も足りなかったようだ。

だがヤングハズバンド兄弟など、国外で生まれた選手の参加は確実にフィリピンのレベルを上げている。以前はチェルシーのリザーブチームでプレーしていたことで知られているヤングハズバンド兄弟だが、現在所属クラブはない状態にある。この大会での活躍を見たどこかのクラブが声をかけてくれることを祈りたい。彼らはきっとこれからのフィリピン代表を引っ張ってくれる存在となるはずだ。

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