3月には日本代表と戦う予定だったモンテネグロ代表、このモンテネグロという国がセルビア・モンテネグロやユーゴスラビアという国であったことは周知の事実だ。ユーゴスラビアは1990年W杯で元日本代表監督のイヴィチャ・オシムに率いられW杯ベスト8に勝ち進んだ後、内戦により出場停止処分を受け1992年のEURO、1994W杯を逃している。ユーゴスラビア連邦は解体され、今ではセルビア、モンテネグロ、クロアチア、マケドニア、スロベニア、ボスニア・ヘルツェゴビナと6つの国にわかれている。

連邦が解体されなかったら?日本に地震がなかったら?2011年3月の日本VSユーゴスラビアはどうなっていたのだろうか?深夜、くだらぬ妄想を筆に走らせた。下記が筆者の予想フォーメーションと招集メンバーである。


PS. No. 名前(Name) 所属クラブ 国籍
GK 1 サミール・ハンダノヴィッチ ウディネーゼ(イタリア) スロベニア
22 スティペ・プレティコサ トッテナム(イングランド) クロアチア
DF 2 ダリヨ・スルナ シャフタール(ウクライナ) クロアチア
3 アレクサンダル・コラロフ マンチェスター・C(イングランド) セルビア
6 ネマニャ・ヴィディッチ マンチェスター・U(イングランド) セルビア
12 ブラニスラフ・イヴァノヴィッチ チェルシー(イングランド) セルビア
17 ダニエル・プラニッチ バイエルン・ミュンヘン(ドイツ) クロアチア
24 サーシャ・オグネノフスキ 城南一和天馬(韓国) オーストラリア
MF 4 ミラレム・ピャニッチ リヨン(フランス) ボスニア・ヘルツェゴビナ
5 ロリック・サナ ガラタサライ(トルコ) アルバニア
7 イヴァン・ラキティッチ セビージャ(スペイン) クロアチア
8 デヤン・スタンコヴィッチ インテル(イタリア) セルビア
10 ルカ・モドリッチ トッテナム(イングランド) クロアチア
19 ニコ・クラニツァル トッテナム(イングランド) クロアチア
13 ズヴェズダン・ミシモヴィチ ディナモ・モスクワ(ロシア) ボスニア・ヘルツェゴビナ
21 ミロシュ・クラシッチ ユヴェントス(イタリア) セルビア
FW 9 ズラタン・イブラヒモヴィッチ ミラン(イタリア) スウェーデン
11 ゴラン・パンデフ インテル(イタリア) マケドニア
14 ヴァヒド・イヴィシェヴィッチ ホッフェンハイム(ドイツ) ボスニア・ヘルツェゴビナ
15 ミルコ・ヴチニッチ ローマ(イタリア) モンテネグロ
16 エディン・ジェコ マンチェスター・C(イングランド) ボスニア・ヘルツェゴビナ
18 イヴィツァ・オリッチ バイエルン・ミュンヘン(ドイツ) クロアチア
20 ボージャン・クルキッチ バルセロナ(スペイン) スペイン

ここで着目したいのは、ユーゴスラビア連邦は6つに解体されたが、人々はそれ以上にわかれたということである。

北欧はフィンランド、スウェーデンなど安全な国に亡命したもの、コソボ人として迫害され国を認められずともコソボ代表として活動するもの(アルバニアやスイスに逃げたもの)、人々は世界各地に分散したということだ。コソボ出身からはロリック・サナをいれてみたが、ヴァロン・ベーラミ(フィオレンティーナ/スイス)、シェフキ・クチ(トッテナム/フィンランド)、ファトン・トスキ(フランクフルト/ドイツ)らコソボという地域だけをとっても大変多くの人材がいる。遠く国をはなれたグループはズラタン・イブラヒモヴィッチ、サーシャ・オグネノフスキらをいれてみたが、マルコ・アルナウトヴィッチ(ブレーメン/オーストリア)、サーシャ・クリエスタン(アンデルレヒト/アメリカ)など各国代表選手が実はユーゴスラビアをルーツとしていた・・という事例に暇はない。

こうしてみるとGKには好調ウディネーゼからハンダノヴィッチ(スロベニア)、DFは2006W杯予選で僅か1失点だったセルビアの選手を軸にクロアチアの選手が両軸を固める。個人的にはルマン時代に松井と同僚だったマルコ・バシャ(ロコモティフ・モスクワ/モンテネグロ)やヴェドラン・チョルルカ(トッテナム/クロアチア)を加え、MFでもスロベニア代表MFロベルト・コレンら味のある選手をいれたかったが叶わなかった。ならばと、1国1選手を条件に3センターを組んでみたが、攻めて良し守って良し、アイデアありの人材でバランスが整った気がしている。決して、守備がもろいといわないでほしい(笑)。FWは得点王候補揃い、これだけの人材がいれば、ブラジルからクロアチアへ帰化したFWエドゥアルドですら入る隙もないだろう。

“東欧のブラジル”の異名は伊達ではなかった。

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