2011年5月14日(土) - スタッド・ドゥ・フランス(パリ)
Lille
1
0-0
1-0
0
Paris Saint-Germain
オブラニアク
89'
得点者




クプ・ドゥ・フランスの決勝戦は1点を争う拮抗した内容となった。勝利を収めたのは、リーグでも首位に立っているリール。試合を決めたのは終了間際の89分、セットプレーからの意表を突いたシュートであった。

リールは決して全体のプレーが良かったとは言いがたい。前半の4-3-3はグエイが攻守共に連動性を欠いていた。攻撃では上手く3トップとのポジションチェンジに絡めず、守備ではプレッシングの連携に入れず。バルモン不在の影響は大きいことが実感させられた。

さらに後半、そのグエイを交代させてデ・メロを投入し、4-4-2に変更。これはさらにチームに悪影響を与えた。2ボランチになったことで中央とサイドのポジションチェンジが消え失せ、動きが固定化。スペースを相互利用できなくなり、攻撃の流動性が完全に失われた。攻撃に出たい前線4枚と、PSGのサイド攻撃に晒されて下がるDFラインが分断され、攻守両面において力を発揮できない時間帯も生んでしまっていた。

だが、そこでPSGの決定力不足に助けられ、失点をしなかったことが幸運だった。80分にソウを下げてオブラニアクを投入し、4-2-3-1に変更すると攻撃の流動性がある程度復活。2列目の3人が横方向にスペースを相互利用するコンビネーションも見られるようになった。

そして88分、右サイドのスペースにオーバーラップしたデビュッシーがティエネに蹴られて倒れ、フリーキックを奪取。オブラニアクが意表を突いて直接ゴールを狙うと、逆サイドのゴールポストに跳ね返ってネットを揺らした。クペは枠を外れると判断して手を伸ばさなかったが、結果的には致命的なミスとなった。

さらにこの後は攻めに出てきたPSGをカウンターで突き、左サイドを飛び出したジェルヴィーニョがクペと接触してPKを獲得。デビュッシーのシュートは防がれてしまったものの、時間を使い勝利に繋げることに成功した。


(筆:Qoly編集部 K)


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