92年の「プレミアリーグ」発足から19年。…特に切りの良い数字というわけではないが、来季は記念すべき20シーズン目ということで、過去19年間にプレミアリーグで獲得した勝ち点の平均上位20チームを見てみたいと思う。(※「シェフW」はシェフィールド・ウェンズデイ)
クラブ | 年数 | 総勝ち点 | 平均 | 優勝 | Top4 | Top10 | レンジ | 降格 | 今季成績 | |
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1 | マンU | 19 | 1574 | 82.84 | 12 | 19 | 19 | 1~3 | 0 | PL 優勝 |
2 | アーセナル | 19 | 1379 | 72.58 | 3 | 16 | 10 | 1~12 | 0 | PL 4位 |
3 | チェルシー | 19 | 1338 | 70.42 | 3 | 11 | 10 | 1~14 | 0 | PL 2位 |
4 | リヴァプール | 19 | 1262 | 66.42 | 0 | 15 | 19 | 2~8 | 0 | PL 6位 |
5 | リーズ | 12 | 692 | 57.67 | 0 | 3 | 7 | 3~19 | 1 | FLC 7位 |
6 | ニューカッスル | 17 | 952 | 56.0 | 0 | 2 | 8 | 2~18 | 1 | PL 12位 |
7 | アストンヴィラ | 19 | 1053 | 55.42 | 0 | 2 | 15 | 2~18 | 0 | PL 9位 |
8 | ブラックバーン | 17 | 938 | 55.18 | 1 | 3 | 11 | 1~19 | 1 | PL 15位 |
9 | トッテナム | 19 | 1017 | 53.53 | 0 | 1 | 13 | 4~15 | 0 | PL 5位 |
10 | エヴァートン | 19 | 977 | 51.42 | 0 | 1 | 7 | 4~17 | 0 | PL 7位 |
11 | マンC | 14 | 694 | 49.57 | 0 | 1 | 7 | 3~18 | 2 | PL 3位 |
12 | シェフW | 8 | 392 | 49.0 | 0 | 0 | 3 | 7~19 | 1 | FL1 15位 |
13 | ウェストハム | 16 | 764 | 47.75 | 0 | 0 | 8 | 5~20 | 2 | PL 20位 |
14 | ダービー | 7 | 274 | 46.6 | 0 | 0 | 2 | 8~20 | 2 | FLC 19位 |
15 | ストーク | 3 | 138 | 46.0 | 0 | 0 | 0 | 11~13 | 0 | PL 13位 |
16 | フルアム | 10 | 459 | 45.9 | 0 | 0 | 3 | 7~17 | 0 | PL 8位 |
17 | コヴェントリー | 9 | 409 | 45.44 | 0 | 0 | 0 | 11~19 | 1 | FLC 18位 |
18 | サウサンプトン | 13 | 587 | 45.15 | 0 | 0 | 3 | 8~20 | 1 | FL1 2位 |
19 | チャールトン | 8 | 361 | 45.13 | 0 | 0 | 2 | 7~19 | 2 | FL1 13位 |
20 | ボルトン | 12 | 539 | 44.92 | 0 | 0 | 4 | 6~20 | 2 | PL 14位 |
今季の成績は、PLがプレミアリーグ、FLCがチャンピオンシップ、FL1がリーグ1。
まず、一目で分かるのが、マンチェスター・Uの圧倒的な成績。12回の優勝はもちろん、レンジ(最終順位の幅)を見ると、最悪でも3位という驚異の安定感である。平均勝ち点も80を越えており、92年以降はまさに「マンUと愉快な仲間たち」というリーグ構造だと言えるだろう。
次に気になるのが、やはり5位に入ったリーズだろうか。プレミアリーグ発足前の最後のリーグ王者で、90年代終わりから2000年代初頭にかけて、デイヴィッド・オレアリー監督の下で若きチームは躍動。「ヤング・リーズ」と評され、2000-01シーズンのCLではベスト4に進出した。リオ・ファーディナンド、ハリー・キューウェル、ロビー・キーン、アラン・スミス、イアン・ハート、リー・ボウヤー、ジョナサン・ウッドゲイトなどなど、名前を挙げればキリがないほどのタレント軍団だったが、金満経営がたたり、あっという間に没落。2004年に2部へ降格すると、2007年にはついに破産。3部から出直すこととなった。その後は三年間を3部で過ごし、2部へ昇格した今季、プレーオフ圏内入りこそ逃したもののいきなり7位でフィニッシュ。名門復活に向けた足がかりを掴んでいる。
トップ3以外で唯一優勝経験を持つのがご存知、ランカシャーの雄、ブラックバーン。1888年に始まった世界最古のフットボールリーグに初年度から参加した「オリジナル12」の一つで、現在リヴァプールの指揮を執る「キング・ケニー」ことダルグリッシュ監督に率いられた1994-95シーズン、アラン・シアラー、クリス・サットンの強力2トップを武器にプレミアリーグを制した。その後も「監督は英国人」という方針?を貫いており、古き良き“フットボール”を感じさせてくれるチームとしてリーグで存在感を放っている。(サヴェージとトゥガイの中盤は最凶でした)
降格経験のないクラブは10(表の9クラブ+ウィガン)。フルアムは1879年の創立からほとんどの期間を下部リーグで過ごしてきたが、97年に大富豪のモハメド・アル=ファイド氏がクラブを買収すると、2001年にプレミアへ昇格。2002年から2004年にかけては稲本が在籍したことで日本でも有名となった。そして、しぶとく残留しながら迎えた、2009-10シーズン。ロイ・ホジソン監督に率いられたチームは、ホームであるクレイヴン・コテージでの神がかり的な強さを武器にヨーロッパリーグで勝ち進み、見事決勝へ進出。惜しくも延長戦の末にアトレティコ・マドリーに敗れたが、その戦いぶりはイングランドのフットボール史に残るものだったと言って過言ではない。
(筆:Qoly編集部 O)