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2011年8月28日(日) - スタジアム・ミュニシパル(トゥールーズ)
Toulouse
1
1-0
0-3
3
Paris Saint-Germain
キャプー


39'


得点者
56'
90'
90+3'
ガメイロ
エルディング
メネズ


オイルマネーの流入により大補強を行ったPSG。開幕から連携不足に苦しんでおり、前半はこれまでで最悪に近い内容のサッカーであった。しかし後半、相手の消耗とメンバーの入れ替えによって流れを掴み、3得点をあげて逆転勝利を飾った。

前半のPSGは上記のようにまさに泥沼。これまで守備が機能しなかったことを踏まえて、全体的に引いてブロックを作り、攻撃は個人の力で何とかするような戦術で立ち上がった。しかし引いてもポジションをとっているだけ。マークの受け渡しの不備やメネズ、ネネーの危機察知能力の欠如により、飛び出す選手を全く捕まえられない。

押し込まれるとトゥールーズのコンパクトで素早いプレッシングに苦戦。引いてくる選手の足元に縦パスを入れれば果敢なチェックで潰され、かといってスペースに動き出す選手は乏しく選択肢がない。苦し紛れにロングボールを蹴っても、前線の面子を考えれば効果的なわけがない。個人のゴリ押しで何度かチャンスを作ったが、ボール保持率は40%を切る内容。完全に試合を支配されていた。

その中で39分には失点も喫した。シソコのプレスでボールを失いコーナーに逃れたが、タバヌのキックをキャプーにフリーで合わせられてネットが揺れた。内容、結果ともに最悪に近い前半だったと言える。

しかし後半、ビハインドとなったPSGはリスク覚悟で攻撃に出る。ラインを上げ、前線に人数をかけた。何度も危険なカウンターを受けたものの、ようやく前にボールが運べるようになった。

そして56分に同点に追いつく。高い位置で奪って反撃。縦パスを受けたパストーレがすかさず裏に蹴りだすと、ドンピシャのタイミングで飛び出したガメイロがループシュート。初めて2人の息が合い、試合の流れを変える得点をあげた。

飛ばしていたトゥールーズの運動量が落ち、プレスの強度が減少。それを見てコンブアレ監督は勝負を賭けた。攻撃の中心といえるネネーを68分に早くも下げ、ボドメルを投入。メネズを左サイドに移し、一度足を攣らせたアクパ・アクプロを狙って仕掛けたのである。トゥールーズはそれに対応してニンコフを投入したが、メネズのドリブルは変わらず効果を発揮した。

そして更に87分、バエベックとエルディングを同時投入。この采配が的中した。90分にはバイタルエリアでボールを収めたパストーレが前を向きスルーパス、飛び出したエルディングがゴールを決めて逆転。その3分後にもエルディングはボドメルからのフィードを右に開いて受けて折り返し、メネズの追加点をお膳立て。10分にも満たない出場時間で1ゴール1アシストと、「オレを使え」と言わんばかりの活躍を見せた。

チームが噛み合わず戦術もスタメンも固まらない。しかしその中で4試合を2勝1分1敗で乗り切ったのは悪くない。そして徐々に選択肢が限定されてきた。パストーレに前を向かせればエルディングやガメイロの飛び出しを確実に生かせるが、昨季の中心であったネネーとは良さを消し合ってしまう。メネズは意外にフォアチェックはできるが、引くと守れない。有り余るメンバーを抱えたコンブアレ監督がこれからどのように戦術を構築していくのか、楽しみである。


【予備】

(筆:Qoly編集部 K)

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