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2011年9月21日(水) - ベストアメニティスタジアム(鳥栖)
Japan
2
1-0
1-0
0
Malaysia
東慶悟
山崎亮平
10'
77'
得点者






ロンドン五輪出場権を賭けたアジア予選が開幕。幸運にも台風がちょうど過ぎ去った鳥栖での開催となった。日本代表は、やや苦戦した部分はありつつも2得点を奪って完封勝利を収め、勝ち点3を獲得してのスタートを切ることに成功した。

日本はキックオフ直後、両サイドの裏に長いボールを入れてラインを押し下げるとともに、相手のサイドバックを後方に釘付けにするところから戦略を開始。最初は原口、清武にマンマーク気味に付いていたズビル、マハリをサイドに押し込めた。

これによって原口、清武は斜め後ろに動いてボランチとの間に位置取るようにするとフリーになれ、ボールを引き出すことが出来る。相手のボランチの守備を攪乱することによって、大迫や東が降りてきたときのマークも緩くなった。開始10分には早くも先制に成功する。扇原の縦パスを東が収め、中央側に走り出していった清武にパス。さらに右方向の裏に走り込んでリターンを受け、ゴール左隅にシュートを流し込んだ。

しかし、なかなか追加点は決まらない。なまじ簡単にフリーになれるため、ボールを収めるポイントは多い反面守備の中に切れ込んでいくようなプレーが乏しい。前線に人数が掛からず、相手の守備も動かなかった。基点が作れるから早く攻めるのか、リードしているから落ち着けるのか、チーム全体の統一感がなかった。

そこで後半はより前への動きを強めた。再開直後に大迫が裏への動き出しでチャンスを作り、意識の変化が見られた。59分には大迫に代えて永井を投入。原口や清武もよりゴール前に動き出すプレーを増やした。

ゴール前では人数が増加したものの、マークを改善させた相手のボランチが前半と違ってフィルターになったことでしばらくは劇的なチャンスの増加はなかった。むしろ危ういボールロストが増加し、時にカウンターからピンチを迎えることも。

効果が出てきたのは終盤となってから。山崎が投入されて、2列目は左山崎、中原口、右清武という布陣に変更されていた。山崎は左に張って横に広げ、ボールを奪われない原口は中央に留まって相手のボランチを引きつけ、清武は積極的に中央に絞って原口を囮にフリーでボールを持って起点となる。空いた右には酒井宏が飛び出してサイドアタック。ようやく攻めの形が有機的に繋がった。

そして77分、ようやく追加点を奪取。バイタルエリアでボールを持った清武が右サイドの裏にパス。永井がそこに飛び出して折り返し、途中出場の山崎が飛び込んでゴール。リードを広げることに成功した。

その後交代枠を使い切った状態で清武が足を攣らせてしまったため、3点目を取りに行くことは出来なくなった。しかし、勝利という最低限の結果はもぎ取ることが出来たし、チーム全体の統率が今ひとつだっただけで、攻撃のユニットの連携はなかなかのものを見せてくれた。

相手との実力差を考えれば不満を覚える場面も多かったとは思うが、決して酷評するような内容とは言えないだろう。

(筆:Qoly編集部 K)

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