マンチェスター・シティの元イングランド代表DFウェイン・ブリッジが一世一代の大勝負に打って出るようだ。ガールフレンドのフランキー・サンフォードにプロポーズするために婚約指輪を購入したと報じられているのだ。
フランキーは人気ガールズポップ・グループ「The Saturdays」のメンバー。二人は2010年の12月から交際している。
英国のタブロイド紙『The Sun』などが報じた所によれば、指輪のお値段は40,000ポンド(日本円で約480万円)で3.5カラットだという。「給料の三ヶ月分」という日本的な感覚は英国に存在しないと思うが、週給90,000ポンド(約1,000万円)と言われるブリッジのサラリーを考えると少々安い気がするが、現地でも「安い」という声が上がっている事はお伝えしておこう。
活発的なイメージのフランキーはブリッジと出会う前はポップロックバンド「McFly」のベース&ギターリスト、ドギー・リー・ポインターと交際していた。破局後にブリッジと出会うのだが、2002年、2006年のワールドカップメンバーであるブリッジのことを出会うまで知らなかったという。フランキーは「More!」に対して以下の様に語っている。
「本当の事を言うと、あまりに急だったから、いつから一緒になったかわからないの」
「将来結婚したいと思ってるわ。彼と結婚したとしても、私の家族は失望しないわ。彼は私の友人や家族から過ちを犯さない人と思われてるの。みんな絶対彼の事を好きよ」
「私はまだ22歳だけど、周りのみんなは私を結婚させ子供を産ませようとするの。でも私はまだ25歳でもないわ。それは未来の事よ」
ブリッジの恋愛を取り上げる上で避けて通れないのは、2010年1月末に明らかになった不倫問題だろう。ブリッジの元パートナーのヴァネッサ・ペロンセルがイングランド代表DFジョン・テリーと不倫していた事が明らかになった事件である。代表の僚友であり、ブリッジがチェルシーに在籍していた時代のチームメイトであるテリーのふるまいに批難が殺到。もちろんブリッジとの間に息子ジェイドンをもうけたペロンセルにも批難は集中した。このニュースが英国を震撼させたのは、フットボールファンにとってご承知置きのことであろう。
露見直後の2月5日にはファビオ・カペッロ監督が代表キャプテンの剥奪を発表。テリーへの制裁措置であったが、ブリッジはテリーと一緒にプレーすることは受け入れられなかった。同月25日にブリッジは今後の代表招集辞退を発表。イングランドの屈指の左サイドバックが3大会連続のメンバー入りを思わぬ形で断念する事になった。レギュラーのアシュリー・コールが負傷離脱していた事もあって、カペッロは 「ウェインにはいつでも扉を開けて待っている」翻意を期待していたが、最終的にブリッジが怪我をしスリー・ライオンズ復帰の可能性は潰えている。なお、同月27日にはチェルシーのホームスタジアムでマンチェスター・シティとのプレミア・リーグが開催され、試合前の握手の際、ブリッジがテリーとの握手を拒否するという事件も起きている。
不倫問題に怪我。失意のままシーズンを終えたブリッジが復帰したのは2010-2011シーズンが始まってからだった。イタリアから移籍してきたセルビア代表DF、アレクサンダー・コラロフとのポジション争いに挑む中、2010年12月フランキーとの交際が発覚。これまでの経緯からブリッジを応援する人々も多かったが、失意の三十路フットボーラーと人気アイドルの恋愛ということで、パパラッチの格好の標的となったことは言うまでもない。
ブリッジは直後に開かれた1月の移籍市場でウェストハム・ユナイテッドへ移籍。15試合に出場したが、チームは降格の憂き目に遭う事となってしまう。さらにレンタル元のマンチェスター・シティは今夏のマーケットでアーセナルからフランス代表SBのガエル・クリシーを獲得。ブリッジは1年前以上に厳しい状況に陥った。クリシーの移籍でブリッジは「夏の移籍濃厚選手」としてニューカッスルやトルコやロシアのクラブ、そしてスコットランドのセルティックから関心を寄せられる事になる。しかし、ブリッジはウェストハムや他チームへの移籍を拒否してシティ復帰を決断。この決断にはシティの監督、ロベルト・マンチーニも困惑したようだ。
「良い選手だし、良いヤツだ。私は彼の決断に失望していないが、彼は失望すべきだと思うよ。全ての選手にとってプレーする事が重要なんだ。もし、そのチャンスがあるなら、大事な事だし掴むべきだ」
言葉とは裏腹にマンチーニが失望したのは言うまでもない。クリシーとコラロフがいる限り出番がなかなか訪れない事は明白であり、多くのビッグネームを獲得するシティとはいえ、余剰戦力を抱えて大きなグループを保つ事は不可能であるからだ。当然の様にチャンピオンズリーグ登録メンバー25人のリストにブリッジの名前は無く、今季のプレミアリーグでも出番を得ていない。しかし、マンチーニよりもこの決断を失望し、批判を展開しているのは英国のスポーツ紙だった。
“ブリッジはプレーすることのないクラブに戻った”
“スポーツページからゴシップ・コラムへ”
“プレーするチャンスを拒絶し、セレブ生活を選んだ”
“とある「フットボール界から忘れられた男」になった”
元イングランド代表であり、未だ多くのクラブから望まれる存在である31歳というフットボーラーであるブリッジだけに、未だキャリアのピークである時に、出場機会よりもシティで得られる高額のサラリーを望んだと捉えたからである。また、フランキーが新聞に語ったという発言もスポーツ紙の餌食となった。
「私たちはバカンスの終わる直前にカンヌに遊びに行く予約をしたんだけど、私はマンチェスターで何も持っていなかったの。そうしたらウェインが『ボクが Harvey Nichols(ブランドショップ)に電話をして、ボクらの為に遅くにお店を開けてくれるか聞いてみるよ』と言ってくれて、私たちはシャンパンを飲みながらショッピングができたの。お姫様の様だったわ」
この発言にスポーツ紙は 「確かにうらやましがられる生活だ。しかし、ピッチの上で走りながら感じるスリルとアドレナリンの価値は何だ?」と痛烈な批難を浴びせている。まぁ、スポーツ紙の立場とすればごもっともな意見である。
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