FC東京が順当に優勝を決め、サガン鳥栖が悲願のJ1昇格を果たした2011シーズンのJ2、観客動員データを見る。(J1はこちら


 チーム合計最多最少平均昨季比成績
1 FC東京 333,680 35,911 6,795 17,562 -30.0% 優勝(-)
2 コンサドーレ札幌 199,162 39,243 4,609 10,482 -2.3% 3位(+10)
3 ジェフ千葉 183,911 16,360 6,955 9,680 -17.1% 6位(-1)
4 大分トリニータ 166,807 27,519 4,859 8,779 -16.0% 12位(+3)
5 サガン鳥栖 146,893 22,532 3,724 7,731 +16.5% 2位(+7)
6 ファジアーノ岡山 137,911 10,490 4,111 7,258 +1.3% 13位(+4)
7 湘南ベルマーレ 131,918 10,425 3,680 6,943 -37.4% 14位(-11)
8 ロアッソ熊本 131,624 25,005 2,847 6,928 +0.3% 11位(-4)
9 京都サンガ 119,591 12,287 2,386 6,294 -40.1% 7位(-5)
10 横浜FC 109,632 16,813 1,853 5,770 -0.3% 18位(-12)
11 東京ヴェルディ 108,482 28,832 2,164 5,710 +1.2% 5位(-)
12 徳島ヴォルティス 98,925 11,916 2,165 5,207 +12.8% 4位(+1)
13 栃木SC 93,848 9,953 2,493 4,939 +18.8% 10位(-)
14 FC岐阜 78,273 6,684 2,150 4,120 +32.5% 20位(-6)
15 ギラヴァンツ北九州 76,976 7,080 1,336 4,051 -3.2% 8位(+11)
16 ガイナーレ鳥取 70,152 8,212 1,787 3,692 +5.8% 19位(+1)
17 愛媛FC 66,022 7,634 1,563 3,475 -20.7% 15位(-4)
18 水戸ホーリーホック 63,637 5,227 1,273 3,349 -7.1% 17位(-1)
19 カターレ富山 62,233 8,663 1,716 3,275 -26.6% 16位(+2)
20 ザスパ草津 61,018 6,520 1,266 3,211 -27.4% 9位(+3)
  J2トータル 2,440,695 39,243 1,266 6,423 -4.0%  

昨季比で-4.0%と、J1に比べてマイナス幅が小さかったJ2。

東日本大震災の影響を最小限に食い止めた功労者は、なんといってもFC東京である。昨季J1でリーグ4位の平均25,112人を集めた“ビッグクラブ”は、J2降格で観客を3割減らしたものの、それでもダントツ1位の17,562人を動員。これは、新潟がJ1へ昇格した2004年以降、J2では最多だ。FC東京サポーターは積極的にアウェイへ赴くことでも知られており、さらに、「東京」との対戦ということでホームチーム側の動員にも有利に働いたとみられる。

鳥栖と徳島は9月時点ではマイナスだったが、いずれも終盤の昇格争いで大きく数字を伸ばし、最終的にはプラスでフィニッシュした。特に鳥栖は、ホームであるベストアメニティスタジアムで初めて日本代表の試合(ロンドン五輪予選マレーシア戦)が開催されたほか、J2最終節の熊本戦で、歴代最多の22,532人を記録。今年スタジアムに詰めかけた新規層をどうやって固定ファンへと繋げていくか。来季、初のJ1を戦うクラブにとっては腕の見せどころとなる。

J2の観客動員といえば、岡山も外せないだろう。2009年にJ2へ昇格した中国地方第2のクラブは、地域リーグ時代を含めこれで5年連続のプラス。今年は順位も13位へ上げるなど、順調なクラブ経営を続けているように見える。ただし、好調な動員の背景にはチケット価格がリーグ最低クラスという“裏”があり、観客数の多さが意外と収入には結びついていない。かといって、価格を上げれば今度はそれが観客離れに繋がることも考えられるため、この辺りはうまくバランスをとりながら、クラブとファン双方にとって幸せな道を探っていく必要がありそうだ。

J2全体を見ると、プラスが8、マイナスが12。昨季1勝しかできなかった北九州は今年、三浦泰年新監督のもとで快進撃を見せ、一時は昇格争いにも絡んだ。しかし、観客動員の方は意外と伸びず、最終的には-3.2%の微減。横浜FCは逆に順位を大きく落としながら-0.3%の微減となっており、いずれも固定ファンの多さが伺える結果となった。

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