2012年2月12日(日) - スタッド・ダンゴンジェ(リーブルヴィル)
Zambia
0
0-0
0-0
PK. 8-7
0
Cote d'Ivoire
得点者


ザンビアがPK戦の末にコートジボワールを破り、アフリカネイションズカップ初優勝を果たした。1993年に飛行機事故で多数の代表選手が亡くなったガボンの地で、まさに何かに護られたような神がかった勝利であった。

コートジボワールは今大会非常にスローペース。それを読んだザンビアは序盤に仕掛け、開始から2分でビッグチャンスを生む。ショートコーナーからゴールライン上にいるカトンゴに渡すトリッキーな流れを作り、マークを動かしてパス。フリーになったシンカラが決定的なシュートを放ったが、バリーの好セーブによって防がれてしまう。

これを逃した事は大きく、その後時間が進むごとに徐々にコートジボワールにボールポゼッションを明け渡した。さらに左足首を芝に引っかけたムソンダが負傷し、代わりに投入されたムレンガの守備が不安定だった。そのため、ジェルヴィーニョのドリブル突破にかなり苦しめられた。

また、後半になるとコートジボワールが皆無に近かったプレスの強度を向上させたことで、マユカやクリストファー・カトンゴにボールがなかなか入らない状態に。63分に入ってきたグラデルの突破もかなりの脅威だった。

そして69分には大ピンチを迎える。ジェルヴィーニョがムレンガとイムーンデの間のスペースを狙って突進してきた事で崩され、たまらず後方からシャンサがチェック。これがファウルと判定されてPKを与えてしまったのだ。

しかし、これを蹴ったドログバがまさかのキックミス。ザンビアは九死に一生を得た。

この後もサイドをドリブルで破られることが多く、かなりの数のピンチを迎えることとなったが、集中力が切れないディフェンスと幸運によってゴールを死守。途中出場のムレンガを交代させ、ルングを左サイドバックに移すという思い切った采配も、その助けとなった。

圧力に耐えながらも終盤、延長戦ではコートジボワールの運動量の減少から大きなチャンスを迎えることもあったが、決めることは出来ず、勝負をPK戦に託すことになった。

先攻のコートジボワール、後攻のザンビアともに7人目までを連続で成功させる緊迫の展開。しかし勝負はこの後から動いた。

7人目のコロ・トゥレのシュートはコースが甘く、ムウェーネが見事セーブに成功。ところがこの後勝負を託されたカラバがミスキックでチャンスをフイにしてしまう。

しかし幸運はまだ続いていた。8人目のジェルヴィーニョのシュートはゴールの右に大きく外れ、再びリードを奪う。最後はスンズがキッカーとなり、冷静に右に蹴り込んだ。

この瞬間、ザンビアが大会参加21回目にして初めてのアフリカ・ネイションズカップ獲得が決定。悲劇の犠牲者に勝利を捧げた。

なお、コンフェデレーションズカップには2013年大会の優勝者が出場することになっているため、ザンビアに出場権は与えられない。

(権利元の都合により埋め込みコードの掲載を取りやめました)

(筆:Qoly編集部 K)

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