3月11日、UAEエティサラット・カップ準決勝が開催された。ラシド・スタジアムで行われた第2試合では、61分にファイサル・ハリルの先制ゴールを守りきったアル・アハリが1-0と勝利し、マラドーナ監督率いるアル・ワスルを撃退した。
トラブルは試合終了後に起こった。選手と喜び合うアル・アハリのキケ・サンチェス・フローレス監督の後頭部に、アル・ワスルのGKマジェド・ナセルがパンチを一発。会場は騒然となり両チームの選手、スタッフが揉み合いとなった。
暴行を受けたキケ・フローレスは試合後のインタビューで戸惑いを隠さなかった。
「見ていなかったから、最初はカメラが当たったのかと思った。殴られた後、私は彼の方を見たよ。理由など何もなかったから、何が何だかさっぱりだ。意味が分からない。私は何もしていないだろう。怪我はしていないが、許せる事ではないね」
「携帯電話にはスペインの友人から“アラビアで一体何が起こってるんだ? あのゴールキーパーは狂ってるのか?”というメッセージが届いているよ。奇妙な状況だ」
「これは、アラビアのサッカーにとって…いや、世界のサッカーにとって、とても良くないことだと思う。私はマジェド・ナセルに罰金が科せられることを願っている」
マジェド・ナセルはUAE代表チームの絶対的な守護神として知られるが、2007年には線審に暴行を働き13試合もの出場停止処分(後に5試合に軽減)を受けており、1月には指揮官であるマラドーナを批判するなどトラブルが多い選手である。
今回の行為に対し、アル・ワスルは月曜日の会議で処分を決定し、公式声明を発表。
「アル・ワスル・フットボール・クラブは、マジド・ナセルのキケ・サンチェス・フローレス監督に対する暴力行為に対し、無期限の出場停止を課す。全ての証拠を集めるために選手からの聞き取り調査を行い、その後に彼に対する罰を決定する」
(筆:Qoly編集部 K)