ノヴァーラとの試合でアデム・リャイッチに暴行を加え、フィオレンティーナの監督の座を追われたデリオ・ロッシ。解任が発表された際には「今日、この場に来るのは難しいことだった。こんな形で終わってしまうとは・・・。私はフィレンツェの街に別れを言いに来た。今回起きてしまったことは残念で、謝罪したい。ファン、クラブ、フィレンツェの街、私の選手たち、そしてリャイッチにも謝りたい」と語り、口論内容についての明言は避けたが、当事者であるアデム・リャイッチが『Corriere della Sera』からのインタビューの中でその全貌を明らかにした。

「僕は監督を侮辱なんかしていない」

「TVなどでは、僕がベンチに引き上げた際に侮辱的な言葉を監督に浴びせたように言われているけどね。ロッシが僕の顔を眺めた後、殴りかかってきたというのが実際の話さ。殴っている最中、彼は『このまぬけ!殺してやる!』と言っていたよ」

「その後はセルビア語で言葉を返してやった。敬意を表さずにね」

「とにかく、彼を許すことはできない。彼が殴ろうとした時、僕は自分の身を守ることすらできなかった。セルビアには10歳になるいとこがいるけど、彼は僕が出場する全ての試合を見ているんだ。きっと、彼には大きなショックが残ったと思う」

「たしかに、交代を命じられた時、僕は監督に拍手した。そして、イタリア語で「あなたは偉大な監督だ。素晴らしいよ」と言ってしまった。これが殴り合いのきっかけになったんだろう」

「もちろん、この行動については自分に非があると思う。でも、まさか監督があんなリアクションを取るとは思わなかった」

「とにかく、あの時、どういうやり取りがあったのかは、ちゃんと調査して真実を知って欲しいと思うね。皆は最初、僕が彼の(亡くなった)母を侮辱したと言っていた。ハンデキャップを持つ息子についてもね。でも、あれはまったくのデタラメということさ」

「ただ、不運なことに僕は彼にやられたい放題になってしまい、全く反撃することが出来なかったけど、あの対応については僕は誇りに思っているよ。なぜなら、両親が僕をちゃんとした人間に育ててくれたことが証明されたんだしね」

(筆:Qoly編集部 T)

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