主にプレミアリーグやセリエAでプレーした現役時代、その真っ直ぐすぎる性格からピッチ内外で様々な事件を起こしたパオロ・ディ・カーニオ。時に主審を突き倒して11試合の出場停止処分を受けたり、時に接触プレーで倒れ込んだ相手GKを気遣って絶好の得点機にボールをキャッチし、FIFAからフェアプレー賞を授与されたり・・・。善悪のベクトルで言えば相反する出来事だが、いずれも直情的で熱いハートを持つ彼らしい行為であった。

そんな彼も2008年に現役を引退。2011年からイングランドのスウィンドン・タウン(現在3部)で指揮を執っており、昨季はFAカップ3回戦でウィガンを相手に“ジャイアントキリング”を成し遂げるなど、意外にしっかりと監督を務めている。

ただ、そこはやっぱりディ・カーニオ。2日のプレストン・ノース・エンド戦ではこんなことがあった。

アウェイに乗り込んだスウィンドンだったが、GKウェズ・フォデリンガムのミスから生まれた先制点を機に、あっという間に2点のリードを許す。これに我慢ならなかったディ・カーニオは、21分という早い時間でGKを交代。フォデリンガムは交代直後、ピッチ脇にあったボトルを蹴り上げて怒りを露にした。

結局1-4で試合に敗れると、インタビューでディ・カーニオ監督が爆発。

「フォデリンガムは俺が見てきた中で最悪の選手だ。前のリーグカップのストーク戦もそうだった。ゴミみたいなパフォーマンスだったが、俺は奴をかばった。試合には勝ったからな。だけど、今日は駄目だ。しかも、奴はプロフェッショナルにあるまじき無知で放漫な態度を取った」と憤り、ファンに謝罪しなければチームに居場所はないと告げた。

非常に厳しいコメントだが、これもおそらく、昨季リーグ2のベストGKに選ばれた21歳の守護神、そしてチャンピオンシップ昇格を本気で目指すチームの成長を促すためのもの。事実、自分の過ちに気づいたフォデリンガムがすぐに謝罪したことについて、「今回の件はこれで終わりだ。目標へ向かって、また一緒にやっていく。奴は強い漢だ」と翌日に語っている。

たしかに酷いミス・・・。


現役時代のディ・カーニオ。ラテン系のテクニシャンで、とにかく熱い選手でした。

(筆:Qoly編集部 O)

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