今年、町田ゼルビアと松本山雅が昇格したことでチーム数が22となり、ついに“完全体”となったJ2。これにより、いよいよ一つ下のJFLとの恐怖の入れ替えが始まったが、それとともにスタートしたのが「J1昇格プレーオフ」。3位~6位に入った4チームが最後の昇格枠をかけて争うという、イングランドなどでも採用されているトーナメント方式のプレーオフは、Jリーグの新たな名物となるに違いないだろう。

そこで今日は、最終盤を迎えたJ2、上位陣の残り3節の対戦カードをチェックしてみたい。(青字が上位同士の試合)

順位 チーム名 勝点 得失 得点 10/28(日)
40節
11/4(日)
41節
11/11(日)
42節
昇格 1 ヴァンフォーレ甲府 81 +26 61 愛媛
A/19:00
熊本
H/13:00
京都
A/13:00
2 京都サンガ 70 +16 59 北九州
A/16:00
福岡
A/16:00
甲府
H/13:00
P.O. 3 湘南ベルマーレ 66 +17 60 富山
A/16:00
鳥取
H/16:00
町田
A/13:00
4 大分トリニータ 64 +15 55 福岡
H/13:00
山形
H/13:00
松本
A/13:00
5 横浜FC 64 +12 55 草津
H/18:00
東京V
A/16:00
岐阜
H/13:00
6 ジェフ千葉 63 +21 54 山形
A/13:00
松本
H/16:00
徳島
A/13:00
7 東京ヴェルディ 63 +20 63 徳島
A/15:00
横浜FC
H/16:00
草津
A/13:00
8 モンテディオ山形 61 +9 51 千葉
H/13:00
大分
A/13:00
岡山
H/13:00
9 松本山雅FC 58 +6 44 栃木
A/19:00
千葉
A/16:00
大分
H/13:00
10 ファジアーノ岡山 58 +4 37 水戸
A/13:00
栃木
H/13:00
山形
A/13:00
11 栃木SC 57 +2 45 松本
H/19:00
岡山
A/13:00
北九州
H/13:00

J1の自動昇格に続き前節、J2優勝も決めた甲府。それに続く形で、台風17号の影響で延期されていた徳島戦を昨日、4-2で制した2位の京都が一歩抜け出した。この後は九州でのアウェイゲーム2連戦、そして最終節に甲府とやや読みづらい部分はあるが、現状で2チーム目の自動昇格に最も近い存在であることは間違いない。

さて、大混戦となっている3位以下を見てみると、まず目につくのが3位の湘南。19位富山、20位鳥取、そして最下位の町田と、順位上では最も恵まれた対戦カードとなっている。ただ、その湘南にとって大きな痛手なのが、若きDFリーダーの遠藤航がU-19日本代表に選出され、AFC U-19選手権に出場するため残り3試合を欠場すること。大黒柱の不在を力に変えることができるかどうかが鍵となる。

その下の5チームでは、前節の北九州戦で8試合ぶりの白星を手にし、なんとか踏みとどまった8位の山形の存在が気になる。今後の相手は上位ばかりだが逆にポジションを一気に入れ替えるチャンスでもあり、モチベーションは高いだろう。また、7位東京Vと5位横浜FCの直接対決も大きな見どころ。4節に対戦した際はスコアレスドローに終わっているが、どちらのチームも当時とは監督が異なるため、前回と同じような試合(引いて守る横浜FCを東京Vが崩しきれず)にはならないはずだ。

そしてその下、プレーオフ圏内に入るには2勝以上が必要な厳しい3チーム。注目は、今季J2へ昇格したばかりの松本だ。現在9位。ルーキーシーズンにこれだけの勝ち点をあげていれば既に大成功といえるが、こちらも一つ上の山形と同様、直接ライバルを叩く機会を残している。しかもここ7試合で5勝2分と、反町監督率いるチームは絶好調。まずは栃木とのサバイバルマッチを制し、さらに“三度目の正直”でJ1復帰を狙う千葉をも叩けるようであれば、最終節、ホーム・アルウィンでの大分戦が重要な一戦となることも大いにありうる。

なお、JFLとの入れ替えの可能性がある下位についても触れておくと、39節終了時点で最下位は町田。21位の岐阜との勝ち点差は6あり、最低でも2勝しなければならない状況である。そして今週末は、その岐阜との直接対決。負ければ最下位が決まってしまう一方、差を詰めるチャンスでもあるため、ホームで是が非でも勝ち点3を奪いたい。


以上、ざっくりとではあるが残り3節を展望してみた。

ちなみに「J1昇格プレーオフ」は、11/18(日)に3位vs6位、4位vs5位の準決勝2試合が行われ、勝利したチーム同士が、11/23(金)の勤労感謝の日、聖地・国立で激突。この試合はNHK BS1でも生中継される予定だ。(※スカパー!は準決勝、決勝ともに放送)

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