2012シーズンのJ2、観客動員を見る
ヴァンフォーレ甲府が32得点をあげたFWダヴィの大活躍もあって初のJ2優勝を決め、最終節には湘南ベルマーレが逆転で自動昇格圏の2位を確保した2012シーズンのJ2。3位~6位の4チームによる注目のJ1昇格プレーオフが今月18日(日)から始まるが、その前に今季の観客動員を簡単に見てみたい。(町田市立陸上競技場の収容率は「バックスタンド他 8,034席」で算出)
チーム | 合計 | 最多 | 最少 | 平均 | 昨季比 | 成績 | 収容率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 甲府 | 218,539 | 16,643 | 6,161 | 10,407 | ▼ 14.0% | 優勝 (→) | 61.2% |
2 | 大分 | 204,134 | 23,617 | 6,459 | 9,721 | △ 10.7% | 6位 (△6) | 24.3% |
3 | 松本 | 200,143 | 13,098 | 4,471 | 9,531 | △ 27.7% | 12位 | 46.7% |
4 | 千葉 | 194,893 | 14,487 | 6,235 | 9,281 | ▼ 4.1% | 5位 (△1) | 50.2% |
5 | 岡山 | 167,691 | 12,618 | 3,946 | 7,985 | △ 10.0% | 8位 (△5) | 41.9% |
6 | 山形 | 154,459 | 11,275 | 5,036 | 7,355 | ▼ 21.1% | 10位 (▼7) | 34.5% |
7 | 京都 | 152,732 | 12,296 | 2,901 | 7,273 | △ 15.6% | 3位 (△4) | 37.1% |
8 | 湘南 | 143,887 | 10,918 | 3,602 | 6,852 | ▼ 1.3% | 2位 (△12) | 37.0% |
9 | 横浜FC | 126,810 | 9,687 | 2,639 | 6,039 | △ 4.7% | 4位 (△14) | 41.0% |
10 | 熊本 | 122,956 | 10,530 | 3,127 | 5,855 | ▼ 15.5% | 14位 (▼3) | 21.3% |
11 | 福岡 | 117,309 | 10,902 | 3,092 | 5,586 | ▼ 46.4% | 18位 (▼16) | 24.8% |
12 | 東京V | 112,158 | 13,093 | 2,875 | 5,341 | ▼ 6.5% | 7位 (▼2) | 12.4% |
13 | 岐阜 | 89,676 | 11,119 | 1,791 | 4,270 | △ 3.6% | 21位 (▼1) | 26.4% |
14 | 徳島 | 83,808 | 7,526 | 1,933 | 3,991 | ▼ 23.4% | 15位 (▼11) | 19.5% |
15 | 水戸 | 83,431 | 6,920 | 2,241 | 3,973 | △ 18.6% | 13位 (△4) | 33.1% |
16 | 栃木 | 80,859 | 5,156 | 1,901 | 3,850 | ▼ 22.0% | 11位 (▼1) | 26.2% |
17 | 愛媛 | 76,201 | 6,612 | 1,950 | 3,629 | △ 4.4% | 16位 (▼1) | 18.1% |
18 | 町田 | 76,169 | 7,139 | 1,860 | 3,627 | △ 6.2% | 22位 | 47.4% |
19 | 北九州 | 70,274 | 7,637 | 2,112 | 3,346 | ▼ 17.4% | 9位 (▼1) | 32.8% |
20 | 草津 | 70,159 | 6,891 | 1,333 | 3,341 | △ 4.0% | 17位 (▼8) | 36.5% |
21 | 富山 | 69,807 | 6,549 | 1,692 | 3,324 | △ 1.5% | 19位 (▼3) | 13.2% |
22 | 鳥取 | 65,786 | 6,629 | 1,363 | 3,133 | ▼ 15.1% | 20位 (▼1) | 19.5% |
リーグ | 2,681,881 | 23,617 | 1,333 | 5,805 | ▼ 9.6% | - | 32.1% |
増加したクラブと減少したクラブはいずれも11クラブ。J2全体では東日本大震災が発生した昨季に比べ、9.6%の減少となった。ただ、昨季は平均17,562人を記録したFC東京というビッグクラブが存在しており、昨季もJ2に在籍した17クラブだけで比較すると、1.6%の減少。後は今年、J2が原則的に日曜日開催となったことがどのように影響したのかという点が気になるところだ。
平均入場者数の上位3チーム、1位はコラム「ヴァンフォーレ甲府・経営問題の現状」でもお伝えしたように存続の危機を乗り越えてから着実に成長してきた甲府。平均1万人超えは7季連続である(うち4季はJ2)。2位はJリーグから受けていた融資を今年10月に完済し、J1昇格への挑戦権を手にした大分トリニータ。そして3位には昨年、JFLの観客動員記録を打ち立てた“大型ルーキー”松本山雅が入った。松本は順位の方でも、今季就任した反町康治監督のもと、いきなり12位という成績を残している。
5位のファジアーノ岡山は地域リーグ時代を含め、6季連続のプラス。今季3年目の影山雅永監督に率いられたチームはJ2で初の一桁順位(8位)を記録しており、監督の続投が決まった来季は本格的にJ1昇格を目指すシーズンとなりそうだ。また下位では、水戸ホーリーホックが大きな伸びを見せた。水戸といえば以前は動員最下位の常連だったが、近年は増加傾向。今年、スタジアムの問題でJ1ライセンスが認められなかったことに関しては、一時的に笠松陸上競技場へ復帰する案も検討されている。
一方、マイナスが目立ったのはアビスパ福岡。J1からの降格組なので観客動員が落ちるのは仕方ないのだが、昨季J1の17位から今季J2で18位と、順位まで落としてしまったのはいただけない。先月29日に前田浩二監督が解任され、最後の2試合は池田太ヘッドコーチが指揮を執った(後任は未定)。他では昨季J1昇格争いを演じた徳島ヴォルティスなどが大きく動員を落としている。
2011年データはこちら。「2011年Jリーグ 観客動員データ ~J2」
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