2013年3月26日(火) - キング・アブドゥラ・インターナショナル・スタジアム(アンマン)

ヨルダン 2 - 1 日本

バニ・アティヤー 45+1’

ハイェル 60’

69’ 香川真司

オーストラリアが引き分けたことにより、勝ち点を1でも獲得すればワールドカップ出場が決まる状況になった日本。ところがヨルダンのホームで2点を奪われ惜敗。歓喜の瞬間は次節以降に持ち越しとなった。

試合内容も序盤から決して良いとは言い難いものであった。戦術的にはそれほど大きな崩れがあったわけではない。ヨルダンはかなり守備に人数をかけていたが、サイドの2人の連携が甘く、その間のスペースや裏にボールが入れられる。清武がタッチライン際に開き、香川と酒井がそこにサポートして主にゲームを組み立てた。

しかし、攻撃ではそこまではいいものの、中央に強みがなく、そして訪れたチャンスを決めきることも出来なかった。分厚い守りの場所を避けたい前田はゴール前から離れる時間が長く、香川も組み立てに絡む。クロスから何度か決定的な場面があったが、バーに阻まれるなどで結果に繋がらなかった。

また、転がったボールが浮くピッチで意図しない高さのパスになることもしばしば。守備ではオダイとハイェルに入れられれば個人で打開され、それを避けられるほど押し込めるような攻撃力もなかった。

上手く行けば引き分けには持ち込めるところではあったが、運悪く失点も重ねてしまった。前半ロスタイムにはセットプレーでの守りで甘さを見せ、バニ・アティヤーのヘディングを許して先制されてしまう。

後半にはヨルダンがサイドの守りを改善させるため、サイドバックとウイングの距離を縮めてきたことから全体的にラインが下がった。

そのためより押し込むことが可能となったが、それが災いしてカウンターから2点目を許す。アメル・ディーブが粘って裏に繋いだボールにハイェルが飛びだし、マークに入った吉田がスピードで振り切られ、実にあっさりとゴールを破られた。

69分には香川のゴールで一点を返して反撃ムードを高めるも、70分に内田の飛び出しから得たPKで遠藤のシュートが止められてしまい、流れを作れない。投入されたハーフナーがようやく中央での強さを発揮してくれたことで攻撃は改善されていたものの、冴え渡るサバフのセービングにも阻まれて追加点ならず。最終的には2-1というスコアで涙を飲んだ。

だが、現状日本はグループで圧倒的な首位になっていることに変わりはない状態で、決して危機的な状況ではない。前向きにこの敗戦の反省点を洗い出し、6月に行われるホームでのオーストラリア戦、ライバルとの直接対決で出場を決め、「これで良かった」と思える試合にして欲しいところだ。

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