先日、FIFAコンフェデレーションズカップ2013のスペイン代表が発表され、チェルシーのDFセサル・アスピリクエタもメンバー入りを果たした。 スペインはパンプローナ出身の23歳は今季、マルセイユからステップアップを果たすと、1年目ながらリーグ27試合に出場するなど定位置をがっちり確保。 これまでも各世代代表でプレーしてきたが、チェルシーでの活躍もあって今年に入ってからフル代表にも招集されていた。

オサスナのカンテラ出身であるアスピリクエタは2007-08シーズンにトップデビューを果たすと瞬く間にレギュラーを掴んだ。 かつてはウィングでプレーし、フィーゴがアイドルだったというだけあって、技術面を含めた攻撃能力に優れており、運動量も抜群。(オサスナでも当初はMF登録だった)

フィジカルこそ並だが、積極的なオーバーラップで攻撃に厚みをもたらす存在として活躍を続けると、デシャンに請われる形で2010-11シーズンにマルセイユへ移籍。 マルセイユでは前十字靭帯断裂の重症を負うもそれを乗り越えて、プレミアリーグへのステップアップを勝ち取った。

そのアスピリクエタが『DTlux』5月号で語ったインタビュー。


 

(前文要約;その顔は無垢だが、スター選手の固定概念を払いのけた。 車を好まず、Twitterもやらず、ここ最近で一番の散財は故郷に子供たちのためにフットボールキャンパスを設立したことだそう)

Azpilicueta DT

 

ー始める前にまず・・・何て呼べばいいかな? セサル? アスピ? Dave?

「こっちで大人気のコメディ(ドラマ)『Only Fools and Horses』からとって“Dave”ってあだ名をつけられたんだ。そのなかでちょっと変わった名前の登場人物がいるので、彼らは僕をDaveって呼ぶことに決めたんだ。 僕がここに来た直後にそうすることに決まったんだけど、今はみんなセサルって呼んでるよ」

ー2008年のインタビューにおいて、あなたはPlaystationで遊ぶ際、自分(のゲーム内での能力設定が?)は“とてもひどい”ので自分のことは使わないって言ってたね。 いまゲームでのアスピリクエタはレベルが上がった?

「そうだね、彼は少しよくなったと言わなきゃならない。でも、まだ自分を常にスタメンにはしてないよ」

ーこの期間でリアルなアスピリクエタとバーチャルなアスピリクエタのどっちがより成長したかな?

「両方ともかなりの改善を経験したけど、リアルのほうがちょっとだけ上回っていると信じてるよ(笑)」

ー言うまでもなく、あなたの進化は華々しいものでした。チェルシーとスペイン代表史上歴代のチームのスタメンになることを夢見たことはあった?

「いいや、(キャリアを?)始めたときにはこの時点でここにいれるなんて考えたこともなかった。いい時も悪い時もあったけど、結局のところハードワークによって目標は達せられるんだ。いま僕はとても満足しているよ。でも、毎日よりよくなるために励んでいるよ」

ーあなたはよくなかった時期について話すとき、2010年に負った重傷のことに触れますよね。あの経験があなたを逞しくさせた?

「あれはきつい衝撃だった。マルセイユでのスタートはうまくいっていて、ベストになりそうな時にケガをした。これによって肉体的にも精神的にも向上したよ」

ー あなたは以前、イングランドのフットボールで求められるフィジカル的な要素に驚かされたと言っていますね。なにか特別なトレーニングを実践しなければならなかった?

「ここでは技術面が重視されるスペインよりもフィジカル的な要素が重要なんだ。リーグ1時代は中間点(中継点?)だね、あそこのフットボールもかなりフィジカルだから。 それは僕にとってよかったけど、イングランドでの後半はちょっとクレイジーだよ。それがプレミアリーグを他のリーグとは違うものにしている」

ープレミアリーグでの初めてのシーズンを終えようとしています。何が選手たちをイングランドのフットボールに引きつけるのか、もう発見できましたか?

「うん、(イングランドに着いた?)初日から分かる。組織がとても素晴らしい。どの試合でをどこで、いつやるのか事前に分かる(リーガと比べた話?)・・・そして、スタジアムの雰囲気。スタンドにフットボールが根付いている特別な“におい”があるんだ」

ーイングランドのファンには外国人選手の存在によってイングリッシュ・フットボールが重要な要素(エッセンス)を失ったと思っている人もいます。

「そうだね、 新しい文化の流入がある決まったものを変えることができるのは事実だけど、本質(エッセンス)を失うことにはならない。本質(エッセンス)はファンの情熱や、試合前と試合中のリスペクトさ。これはここでしか感じられない感覚だよ・・・」

ーコンフェデレーションズカップへの参加はチェルシーでの残念なシーズンを取り戻すことになるかな?(※このインタビューはEL決勝前に行われた)

「コンフェデレーションズカップはとても大事なタイトルだよ。スペインは手にしたことがないからね。勝ち取れれば素晴らしいだろうね。輝かしい代表チームの記録がまた一歩進むことを意味するだろう」

ーあなたは前回のW杯、EURO王者(の時の選手に?)取って代わるために呼ばれたグループのうちのひとりです。 あのレベルを維持できますか? それとも、また準々決勝で負けるようなことに私たちは慣れなけばならないですか?

「実際のレベルは非常に高いよ。この世代の選手はすべてを勝ち取ってきたんだ。僕らはこの道を歩き続けるためにトライしているし、全てを捧げている。でも、成し遂げられたこと(W杯優勝やEURO連覇?)は歴史に残るものだよ」

ーあなたの世代の選手のなかで序列を変えることをリードし、カシージャス、プジョル、シャビに取って代わるのは誰?

「ブスケツやラモス、セスクといった選手だと思う。彼らはとても若いけど、すでに多くの試合でプレーしているし、豊富な国際経験もある。彼らはさらに長い年月チームの一員であるだろうし、引っ張ってく能力にも満ち溢れている」

Azpilicueta DT


◆その2に続く。

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