この18ヶ月間で多くの若手選手を獲得してきたチェルシー。新監督のジョゼ・モウリーニョはこれまで大金で大物選手を獲得する事で結果を残してきたが、UEFAファイナンシャル・フェアプレーのルールの元で移籍活動を行う事へとこれまでの移籍ポリシーを変更する事を示唆している。イギリスの人気Website『CAUGHTOFFSIDE』は「ジョゼ・モウリーニョのチェルシーが照準を定める10人のヤングタレント」として獲得候補を列挙しているので簡単にご紹介しよう。


アデム・リャイッチ (フィオレンティーナ)

昨シーズン11ゴール8アシストと一気にブレイクを果たしたセルビア代表アタッカー。多くの欧州トップクラブが獲得を狙っていると噂が盛んに出回っているが、チェルシーもその中の1つだ。まだ21歳の才能あるアタッカーは自らをイタリアで最高のヤングプレーヤーの1人へと押し上げる事に成功している。パルチザンに所属していた際、マンチェスター・ユナイテッドが契約を狙っていたが移籍が成立せず。しかし、その時よりも移籍金は跳ね上がり多くのクラブが興味を示す状況となっている。

ピエール=エメリク・オーバメヤン (サンテティエンヌ)

若きガボン代表アタッカーは今夏サンテティエンヌを離れることが濃厚と噂されている。ミランでキャリアをスタートさせたストライカーは素早く、スキルフルであり、素晴らしいフィニッシュ能力を有し、この2シーズンで39ゴールを奪っており、ワイドの位置でもプレーが可能だ。チェルシーはフェルナンド・トーレスやデンバ・バの代わりに彼を連れてくる事を考えているようだが、多くのクラブが彼の獲得を狙って隊列を成している状況であり、獲得は用意ではないだろう。特にモナコやロシアのアンジ・マハチカラなど桁外れの資金力を有するクラブが彼の移籍先として噂されており、プレミアリーグのライバルであるアーセナル、リヴァプール、トッテナム、そしてニューカッスルも候補となっている。本人はレアル・マドリーでのプレーが夢である事を隠していない。

マルキーニョス (ローマ)

ブラジルのヤングスターが欧州へ渡ったのは昨年の夏のこと。コリンチャンスからローマへと移籍したDFはわずか1シーズンでトップヤングタレントの1人として評価されるまでに成長した。既にセリエAのベストDFの1人に数えられており、チェルシーとマンチェスター・シティが獲得に強い意思を示している。ジョゼ・モウリーニョは19歳のDFをダヴィド・ルイスの代わりに獲得したいと考えているようだ。彼は単なる長身DFではなく、フィジカル的にもメンタル的にも強さを持っており、19歳であるという年齢を考慮すればブルースにとってはとても長い期間の活躍を期待する事ができる人材である。

マルコ・ファン・ヒンケル (フィテッセ)

マルコ・ファン・ヒンケルはオランダで最も高く評価される若手の1人だ。スキルフルなプレーメーカーはチェルシーのトップターゲットと噂されており、既にモウリーニョは獲得を決めたと報じられている。ファン・ヒンケルはストライカーの後ろだけではなく、深い位置でもMFとしての役割をこなす事が可能であり、最近クラブが獲得してきた小柄でテクニックのあるアタッカー達との共存も可能だ。ファン・ヒンケルを巡ってはマンチェスター・ユナイテッドも獲得に興味を示しており、19歳でA代表デビューを飾った逸材を巡る争いは激化しつつある。

ステヴァン・ヨヴェティッチ (フィオレンティーナ)

アーセナルとユヴェントスへの移籍が根強く報じられているアタッカーだが、チェルシーもフィオレンティーナのアタッカーの移籍先の有力候補として浮上している。ヨヴェティッチとチームメイトのリャイッチはセリエAで素晴らしいパートーナーとなっており、多くのクラブが注目している選手だ。まだ23歳のモンテネグロ代表を獲得することができれば、タイプは違うがディディエ・ドログバのように長く活躍する選手になるのではないかと見られている。ヨヴェティッチの才能はチェルシーのスカッドを強化するに存分であり、マタ、アザール、シュルレらと共に躍動する姿を期待されている。ヨヴェティッチはティーンエージャーの頃からトップタレントとして評価されており、既に何年もハイレベルでプレーしている。移籍金は2500万ポンドと言われているが、彼の年齢とこれまでの活躍を見れば高すぎるという事は無いだろう。

マルコ・ロイス (ドルトムント)

24歳のドイツ代表は多くの新星が台頭するブンデスリーガの中でも高く評価されている選手の1人だ。昨季はドルトムントでの最初のシーズンであったが、ボルシアMG時代同様の活躍を見せ、たった1シーズンで欧州のトップクラブが獲得を希望する選手となった。さすがに1シーズンでの獲得は難しいと考えられているが、チェルシーは3500万ポンドの移籍金を彼に支払う事を躊躇していない模様。マンチェスター・シティも興味を示すロイスだが、移籍市場の噂の中心になっていくのは間違いなさそうだ。

イスコ (マラガ)

現在最もホットな若手はマラガのスペイン代表である事は間違いない。最有力候補はマヌエル・ペジェグリーニが指揮官となる事が濃厚なマンチェスター・シティだが、レアル・マドリーやチェルシーも彼との契約を切望している。U-21欧州選手権でも素晴らしい才能を発揮したイスコはネイマール、マリオ・ゲッツェと共に世界最高のヤングスターとして評価を得ている。イスコが加入すれば攻撃的なMFとしてフランク・ランパードの後継者になる人材として多くの期待を集めることは間違いないが、列強を振り切り2100万ポンドの移籍金を支払って彼と契約する事が先決だ。

ルーク・ショウ (サウサンプトン)

セインツのヤングスターは初めてレギュラーとして過ごしたシーズンで傑出した働きを示して一気に評価を高めた。攻守に素晴らしい能力を示した事で左サイドバックとしてプレミアリーグで最も注目される選手である。特筆すべきは彼がまだ17歳という事だ。若くしてトップレベルに適応した事でアーセナル、トッテナム、マンチェスター・ユナイテッドもチェルシー同様に獲得に興味を示している。若手の育成として有名なセインツのアカデミーだが、ショウは最高傑作として評価されており、かつては攻撃的なSBとしてキャリアをスタートさせたギャレス・ベイルと比較されるほどになっている。チェルシーとしてはアシュリー・コールの後継者を探す事が今後の課題であったが、ショウを獲得できれば申し分がないと言って良いだろう。ショウ本人はチェルシーファンとして育った事を認めており、もしかしたら移籍に優位に働くかもしれない。

エリャキン・マンガラ (ポルト)

チェルシーが狙うもう一人のセンターバックは欧州で最高の若手DFの1人として評価されているポルトのエリャキン・マンガラだ。ポルトガルでの素晴らしいシーズンを送り、フランス代表としてのキャップも刻んだ22歳はまだ将来について考えていないと発言しているが、ジョゼ・モウリーニョの関心については喜びを示しており、遅かれ早かれ移籍することは間違いない。マンガラの移籍金は3000万ポンドと目されるが、チェルシーとしてはダヴィド・ルイス、ジョン・テリー、そしてブラニスラフ・イヴァノヴィッチに移籍の可能性がある為、早めに後継者を確保しておきたい所だろう。

ラファエル・ヴァラヌ (レアル・マドリー)

ヴァラヌをレアル・マドリーでデビューさせたのはジョゼ・モウリーニョであり、彼の才能を最も熟知しているのはモウリーニョだ。20歳のDFは既にバルセロナ戦でリオネル・メッシを抑えるなど素晴らしいパフォーマンスを披露しており評価が急上昇している。モウリーニョはチェルシー復帰に際して何人かの選手をサンチャゴ・ベルナベウからスタンフォード・ブリッジへ連れていこうと企図していたようだが、ヴァラヌはそのリストの中の1人であり、指揮官が欲しがっている選手の1人だ。ヴァラヌが遅かれ早かれ世界最高のセンターバックとなることに疑いの余地は無く、チェルシーはできるだけ早く手元に引き入れたい模様。レアル・マドリーが簡単に手放す事はあり得ないが、レアル・マドリーが興味を示しているダヴィド・ルイスの移籍と絡んで大きな動きがあるのではないかとも言われている。

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ファイナンシャル・フェアプレーを考慮すれば彼ら10人をこぞって獲得していく事は難しいが、資金力のあるクラブだけにこの夏何人かの選手を迎え入れる可能性は大いにあり得るだろう。

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