アルセーヌ・ヴェンゲルに記録的な予算が与えられており、夏のマーケットで精力的な動きを行うと期待されているアーセナル。人気サイト『CAUGHTOFFISDE』は、来季の2003-04シーズン以来のプレミアリーグ制覇を目指すアーセナルがターゲットとしている10人の選手を紹介しているのでご紹介しよう。


ユネス・ベランダ (モンペリエ)

ベランダはフランスサッカー界で最も約束された若手選手の1人であり、2011-12シーズンのモンペリエのリーグ・アン制覇で重要な役割を担った。モンペリエはすぐさま彼をキープする為に契約条件をアップしたが、1年以上経った今も多くの関心をひく存在であり、この夏のマーケットでの移籍が非常に多く噂されている。モンペリエの会長は他クラブからの関心を認め、クラブ名は明かさないもののベランダに対して二つのオファーが届いている事を明らかにした。その中の1つがアーセナルであると言われており、シーズンを通してベランダのチェックを行なっていたクラブである。

これまでのヴェンゲルはフランスからヤングプレーヤーを連れてくる事が多く、リーグ・アンから渡ってきた選手たちの成功によってアーセナルも成功を納めてきた。ヴェンゲルはベランダが次のワールドクラスプレーヤーになると信じているようだ。しかしながら、アーセナルは他のクラブとも競争しなければならない状況にあるようだ。その中にはノース・ロンドンのライバルであるトッテナムも含まれており、昨年の夏に獲得に近づいたのもトッテナムである。ベランダの移籍金は約800万ユーロのようだが、彼と契約する事を考えればバーゲン価格ではないだろうか。

ヴィクター・ワニャマ (セルティック)

昨季のセルティックで素晴らしいシーズンを送ったワニャマ。セルティックのチャンピオンズリーグ制覇はもちろんながら、チャンピオンズリーグでのグループステージ突破に成功したのは彼の活躍なくして語れない。セルティック・パークでバルセロナに2-1で勝利した際の彼のパフォーマンスはセルティックサポーターの中で語り継がれていく事だろう。このバルセロナ戦以降多くのオファーが舞い込んでいるケニア代表だが、アーセナルもこのMFの獲得を目指すクラブの1つだ。

ヴェンゲルはミケル・アルテタが31歳となった為、彼の代わりにプレーできるMFの獲得を目指しており、ダイナミックなワニャマがその候補として浮上している。しかしヴェンゲルは多くのクラブを打ち負かさねばならない。ニューカッスル、サウサンプトン、そしてインテルだ。サウサンプトンはセルティックと移籍金で合意したと報じられたが、ワニャマ本人とは条件合意できなかった。つまりワニャマ本人も移籍先を選んでいる状況にあり、もしアーセナルが正式オファーを送りセルティックと合意すれば、獲得に大きく近づくのではないだろうか。

ダビド・ビジャ (バルセロナ)

アーセナルはスペイン代表FWはに興味を持つ多くのクラブの中の1つだ。ビジャは欧州で最も危険なストライカーの1人であり、バラエティに富んだゴールを奪う事ができる選手である。昨季のチームでスターティングイレブンから漏れる事が増えたため、ビジャのバルセロナ退団は決定的である。ビジャは怪我により離脱していたが、再びチームに戻った際にポジションを掴む事は難しかったのである。そしてブラジルからネイマールがやってくる。これにより更に難しくなるというのが世界の共通認識である。

ビジャは来年のワールドカップでスペイン代表としてプレーする事を切望しており、レギュラーとしてプレーする事だけが絶対条件であるとも言われている。トッテナム、フィオレンティーナ、そして最近ではマンチェスター・シティもスペイン代表の獲得に興味を持っているが、ビジャが最も興味を持っているのはエミレーツ・スタジアムへの移籍だと言われている。ファーストチームでプレーする事ができ、チャンピオンズリーグでもプレーできるからだ。ビジャのような実績あるストライカーはアーセナルを再びプレミアリーグのトップへ戻るのに大きく貢献することだろう。

ミチュ (スウォンジー)

このスペイン人ストライカーはプレミアリーグ初年度でファンタスティックな活躍を見せた。昨年の夏にわずか200万ポンドでラージョ・バジェカーノからウェールズのクラブに加入したミチュは、22ゴールを奪いスウォンジーのトップ10フィニッシュに貢献した。彼の素晴らしい活躍は多くのクラブの関心を引き寄せ、その中にはアーセナルの名前も含まれていると言われている。ミチュはゴールを奪う技術に非常に長けており、これはアーセナルが近年探し求めてきた選手である。特にロビン・ファン・ペルシーが退団した昨年の夏以降はゴールを奪うストライカーの獲得に必死になってきた。ミチュは全てのクロスに合わせる事ができ、アーセナルはそのチャンスを演出することができるだろう。だが、スウォンジーがたった1シーズンでの売却に乗り気ではない事は事実だ。つまりミチュ本人がどれほどリバティー・スタジアムを去りたいと考えており、チャンピオンズリーグでプレーしたいと考えているかが鍵となるだろう。

アシュリー・ウィリアムズ (スウォンジー)

ミチュのチームメイトであるアシュリー・ウィリアムズもヴェンゲルが獲得を望む選手である。ヴェンゲルはガナーズのDF陣の再構築を望んでおり、昨季のウィリアムズの傑出したパフォーマンスからすれば、彼との契約は素晴らしいものになると信じられている。ウィリアムズは近年のアーセナルに欠けていた存在であり、照準に定められているのは明らかだ。彼は力強く、フィジカル的な優位を持ったセンターバックであり、かつてのキャプテン、トニー・アダムズを彷彿とさせる。

ウィリアムズの素晴らしいパフォーマンスには他のクラブも関心を示しており、リヴァプール、エヴァートン、ナポリがその中に含まれているという。リヴァプールのブレンダン・ロジャーズはスウォンジーの監督として名を上げた為、再びウィリアムズと組む事を望んでいる。エヴァートンの指揮官に就任したロベルト・マルティネスも同様である。ナポリのラファエル・ベニテスは昨季チェルシーで指揮を取った事でウィリアムズに感銘を受けてようであり、イタリアへ連れて行こうとしていると報じられている。アーセナルの一番の課題はミチュ同様にスウォンジーがキャプテンの放出に乗り気ではない事と、アーセナルが既に拒否したという1000万ポンドの移籍金だ。

ステヴァン・ヨヴェティッチ (フィオレンティーナ)

現在ヨーロッパで最も獲得を求められている前線の選手の1人がヨヴェティッチだ。そしてアーセナルはそんな彼と噂になっているクラブの1つである。ヨヴェティッチは今季のフィオレンティーナで素晴らしい活躍を見せ、クラブのチャンピオンズリーグ出場権獲得の目前まで引き上げた。ヨヴェティッチはフィオレンティーナ加入以降クラブのエースとして活躍。昨夏も移籍を希望したがクラブの慰留を受けて残留し、今夏こそ移籍するのは決定的と言われている。本人はフィオレンティーナを飛び出してタイトルを勝ち取りたいと考えており、多くのビッグクラブのターゲットとなっている。

フィオレンティーナは2500万ポンドの移籍金を希望しており、アーセナルはそれを受け入れるか検討している状況にあるようだ。チェルシーとマンチェスター・シティも同様に興味を持っており、ユヴェントスもまたその中の1つだ。しかしユヴェントスは既にマンチェスター・シティからカルロス・テベスを獲得しており、今後もヨヴェティッチを狙っていくのかどうかは不明である。

ナニ (マンチェスター・ユナイテッド)

ナニは2007年の加入以降、ユナイテッドのフラストレーションの象徴になっている。彼は素晴らしい才能を持っているが、大きな試合で発揮できずにいるからだ。しかしながら、彼はいつもアーセナル戦で素晴らしいプレーをしており、ヴェンゲルが警戒している存在だ。ヴェンゲルはこのポルトガル代表に注目しており、この夏のマーケットでユナイテッドを去ると言われるナニの獲得を狙っているようだ。ユナイテッドの新監督であるデイヴィッド・モイーズも数人の選手を獲得する事を望んでいる為、ナニの放出は可能と見られている。

ユナイテッドは800万ポンドの移籍金を望んでいると言われているが、これはいささかバーゲン価格と見て良いだろう。ナニ本人もイングランドでのプレーに満足している事からアーセナルへの移籍に興味を持っている模様。そして来季もチャンピオンズリーグ出場権を獲得している事もアーセナル移籍を良しとする要因ではないだろうか。課題はユナイテッドがライバルにナニを売却したいと考えるかどうかだ。ユナイテッドはアーセナルを強くする事を避けたいと考えており、国外への売却を望んでいると報じられている。

ウェイン・ルーニー (マンチェスター・ユナイテッド)

イングランド代表FWはユナイテッドで非常に難しい時を過ごしている。昨季のユナイテッドでしばしばベンチからのスタートを余儀なくされたエースFWは大一番であるチャンピオンズリーグのレアル・マドリー戦でもベンチスタートとなった。以降、ルーニーの移籍を報じるニュースは笛、本人もフレッシュなスタートを求めていると言われている。ルーニーが本当に移籍を望んでいるのか数多くのクラブが状況を注視しているが、アーセナルもその中のクラブの1つである。

ルーニーのようなクオリティを持つストライカーと契約する事は残りのプレミアリーグクラブにアーセナルが来季を制する気があるというメッセージを発するのと同じだ。ルーニー獲得のために移籍金は2500万ポンド必要と言われており、アーセナルは移籍予算を拡大しても彼を獲得したいと考えているようだ。ライバルとなるのはチェルシー、PSG、そしてモナコであろう。彼らもユナイテッドのエースを獲得できる機会を虎視眈々と狙っているのだ。

ユナイテッドはルーニーのオールド・トラッフォード残留を望んでおり、デイヴィッド・モイーズもプレシーズントレーニングの際にルーニーと話し合いを行う模様。スコットランド人指揮官はルーニーの残留に好感触を得ているとも言われており、その場合はアーセナルは他のストライカーに目を向けなければならないだろう。

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マルアヌ・フェライニ (エヴァートン)

プレミアリーグで最も高く評価されるセントラル・ミッドフィルダーがフェライニだ。スタンダール・リエージュから1500万ポンドで加入したエヴァートンの心臓部は様々なポジションでプレーできる事が売りの1つだ。深い位置で守備的MFとして、攻撃的MFとして、そしてストライカーとして。このマルチな才能によりベルギー代表はヴェンゲルのターゲットとなっている。

アーセナルは既に2200万ポンドの移籍金でオファーを申し込んだと言われており、これはフェライニの売却条項を実効するものである。つまり、エヴァートンはこのオファーを受け入れなければならず、アーセナルはフェライニと個人条件について話し合う事が可能になる。獲得が実現すればヴェンゲルにとってはパトリック・ヴィエラ以来の強力なセントラル・ミッドフィルダーとなる。

しかし、ベルギー代表獲得にはライバルも存在する。チェルシーとマンチェスター・ユナイテッドも獲得を希望しているからだ。しかし、フェライニ獲得のトップランナーはアーセナルである事が濃厚であり、ヴェンゲルはフェライニの獲得によりアーセナルを正しい方向へ導くものと期待されている。

ゴンサロ・イグアイン (レアル・マドリー)

イグアインは欧州で最も確実なストライカーの1人と評価されており、レアル・マドリーでは100ゴール以上を奪い、6シーズンに渡って成功してきた。アルゼンチン代表FWが今夏移籍する事は既に明らかになっており、昨季の最終ゲームの後のプレス・カンファレンスで既に発表されている。アーセナルは現在このストライカーの獲得競争を引っ張る存在であり、2200万ポンドの移籍金を申し込んでいるという。アーセナル移籍が近づいているのは、既にアーセナルが個人条件で合意できると見られているからだ。ユヴェントスも獲得を狙ってきたが、1800万ポンドの移籍金は既にレアル・マドリーから拒絶されている。

もしイグアインが予想通りアーセナルとサインするならば、アルゼンチン代表FWはエミレーツ・スタジアムに多くのゴールをもたらすはずだ。アーセナルはロビン・ファン・ペルシーの退団以降実績あるストライカーに欠けており、ヴェンゲルはイグアインがその答えとなると考えている様子。25歳のイグアインには成長する充分な時間があり、この契約はアーセナルの野望を示す契約となるだろう。

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