昨年度のFIFAクラブワラールドカップで初めて導入されたゴールラインテクノロジー(以下、GLT)。FIFAは2014年ワールドカップでの実用化を睨んでおり、イングランド・プレミアリーグでは、来月に開幕する2013/14シーズンからのGLTの導入をすでに発表している。
そしてついに、昨日のFIFAコンフェデレーションズカップ3位決定戦、ウルグアイ対イタリア戦にて、史上初めてその技術が使用されるケースが訪れたのだ。
時間は24分だった。ディアマンティの鋭いFKがゴールポストを弾き、ボールがGKのムスレラに当たったところをつめていたアストーリが押し込み見事イタリアが先制点をあげたが、このゴールがディアマンティによるものなのか、アストーリによるものなのかで、FIFAも公式発表を二転三転させていた。そして後半、テレビ画面にそのシーンをCG化した映像が流されたのだ。
それはまるで、テニス中継の"チャレンジシステム"を想起させるような映像であった。この感動を、ESPNで解説をしていたアレハンドロ・モレーノ氏は、「立ち上がって拍手でもしたい気分だね」と表現したという。
結果、ボールはアストーリの足元に渡る時点ではゴールラインを割っていなかったと判定され、このシミュレーション映像を元にFIFAは、アストーリのゴールと公式に発表する形となった。
なお、今回のコンフェデレーションズカップで使用された技術は『ゴールコントロール4D』というもの。スタジアム内に設置された14台の高速カメラを使い、ボールの位置を立体的に捉えるシステムである。
今後、世界中で導入されることが濃厚であるGLT。この画期的なシステムが、決定的な誤審を防ぐケースははたしてあるのだろうか。
なお、GLTについての詳細はこちらのコラムを参考にしてほしい。
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