今シーズンもプレシーズンマッチをアジア地域で行い、多くの観客動員を集めたプレミアリーグの各クラブ。

高温多湿な独特な気候に選手たちは苦しんでいる印象を受けたが、それ以上に選手たちを悩ませたのは、香港における酷すぎるピッチコンディションだった。写真で確認してみよう。

香港のピッチ1

香港のピッチコンディション2

こちらは、香港で行われた「バークレイズ・アジア・トロフィー」決勝のマンチェスター・シティ対サンダーランドの一面。

この日大雨に見舞われたピッチはご覧のような状態となり、ピッチ中央は無残な姿に・・・。

香港のピッチコンディション3

香港のピッチコンディション4

そして、このピッチで悲劇が起きる。75分、シティのマティヤ・ナスタシッチがこのピッチに足を取られ、怪我で途中交代を余儀なくされたのだ。

サンダーランドのディ・カーニオ監督は「殺人的なピッチ」と表現しており、ウェズ・ブラウンは「まるでビーチでサッカーをしているようだった」と試合を振り返っている。

またこの試合の数日前、トッテナム対サンダーランドでも・・・

香港のピッチコンディション5

香港のピッチコンディション6

香港のピッチコンディション7

この試合でも大雨のためピッチが甚だしく荒れ、一時は試合の開催すら危ぶまれたそうだ。ちなみに、この試合ではヤン・ヴェルトンゲンが負傷し途中交代をしている。

負傷したヴェルトンゲン

さらには、昨日行われたキッチー対マンチェスター・ユナイテッドのプレシーズンマッチが行われたピッチも酷かったようで・・・

香港のピッチコンディション9

シーズン開幕の一番大事な時期に、選手たちがこういったピッチで試合をすることはサポーターにとってはきわめて心配であろう。そして、選手たちを抱えるクラブにとっても万が一大怪我を負う事態となれば、まさに本末転倒である。

思い返してみれば、横浜F・マリノス対マンチェスター・ユナイテッドが行われた7月23日にも、関東地方には大雨が降った。日産スタジアムがきわめて水はけの良いピッチだったため、試合に大きな影響はなかったが、これがもっと整備の遅れている東南アジアのスタジアムだったなら、一体どうなっていただろうか。

アジアでプレシーズンツアーを行う意味は分かる。しかし、7月から8月にかけての東アジアは大気が不安定であり、特に東南アジアでは突発的な大雨の危険性が高い。クラブのマーケティング的意味合いの強い各クラブのツアーであるが、今回の事態を踏まえ、アジアでツアーを行う際のリスクマネジメントを改めて検討すべきだろう。

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