現地14日にイングランド代表とスコットランド代表がウェンブリーで激突する。1999年以来となるその両国の対決に向けて発表されたイングランド代表25名にサウサンプトンの長身FWリッキー・ランバートも名を連ねた。

 

31歳にして代表初招集、さらにフィールドプレイヤーでは昨季リーグ上位7チーム以外から唯一の選出(サウサンプトンは14位)となったランバートはマージーサイドの出身で地元リヴァプールを愛していたが、若くして(アカデミー時代?)そのリヴァプールから外され、下部のブラックプールからキャリアをスタートさせた。 当時について、「ベストを尽くさなければ、自分の夢にさよならを言わなければならなくなる」と振り返るように、下部リーグでも労を惜しまず懸命にプレーを続けてきた。 以後、8年間下部リーグでプレーし、ゴールを積み重ねてきたランバードは2009年9月にサウサンプトン(当時3部)へ入団。サウサンプトンが当時27歳のFWに100万ポンドも支払うことは驚きをさそったが、すぐさまゴールを量産し、真価を発揮してみせた。

BBCラジオのスポーツエディター、ブラックモア氏曰く、「彼を要約するためにリッキーには3つの印象的な事柄がある。彼にはこれまでプレーしてきたどのレベルでも得点できる能力がある。また、自ら作り直したフィジカルによって、オールドファッションなセンターフォワードから、どこからでも得点できるモダンなストライカーへと変貌した。そして、最も印象的なのは彼のピッチ内外での態度、振る舞い。成功したにも関わらず、ただフットボールをプレーすることを愛する控えめで礼儀正しい男のままだ」とコメント。

そのランバードは2011-12シーズン、2部に昇格したサウサンプトンで27ゴールを叩き出して得点王になるとともに、チームの7シーズンぶりとなるプレミアリーグ昇格に大貢献。 そして、プレミアリーグでは通用しないのではないかという疑念をシティとの開幕戦ですぐさま払拭してみせた。(後半途中から出場し1ゴール)。サウサンプトンのポッチェティーノ監督も「非凡なフットボーラー」と信頼を寄せるランバードは昨季リーグ15ゴールを記録する活躍をみせ、今回の初招集となった。

イングランド代表のホジソン監督は今回の招集にあたってランバードについて、「苦難な道から這い上がってきた男だ。 彼はノン・リーグで(キャリア)をスタートさせ、5,6年前に私がフラムの監督だった頃にブリストル・ローヴァーズでプレーする彼と初めて会った。 当時、彼が移籍のターゲットになる可能性について議論したのを覚えている。だが、明らかな問題だったのは(3部であるフットボール)リーグ1の選手がどうやったらプレミアリーグで成功できるかということだった。 リッキー・ランバートのように長年にわたり自らの価値を証明するため本当にハードワークをしてきた男は今回の招集に間違いなくふさわしい」と述べている。

ホジソンも認めるような成り上がりを成し遂げたランバードにとって初招集が発表された日は忘れられないものになったようだ。

なんでも3人目のお子さんベラちゃんもこの日に生まれたそうで、「特別な日になったし、起こったことを吸収しようとしてるよ。正直いってどういう気分か説明するのは難しいね。 今日はちょっとなんともいえない日になった。人生であまり起こらないようなことがあったからね。それらを受け入れようとしているんだ」、 「娘の誕生ですでに大喜びしていたんだ。彼女は今日の午前4時半に生まれ、母子ともに良好だよ。そして、イングランド代表に入ったことは本当に嬉しかった。 そのために戦ってきた夢だったし、人生でずっと望んでいたことさ。この日はすぐに忘れるとは考えられない」とコメント。

また、自分の年齢についてはよく分かっていて、今後長期間にわたり代表にいれないだろうが、来年あたりまではチームに何かをもたらせることを望んでいるとし、「自分にとって最上位となる試合に集中している。もし(イングランド代表)を手助けすることができれば、最高だね」とも述べた。

イングランドとスコットランド、歴史ある両国の対決に31歳の苦労人、リッキー・ランバートが出場するのか注目したい。

身長187cmのランバートは長身を活かしたヘディングはもちろん強烈なミドルシュートを武器にするストライカーでセットプレーではターゲット役だけでなくキッカーを務めるなどキックの精度も高い。昨季のゴール集はこちら↓

 


 

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