23日に行われたブンデスリーガ第13節、ボルシア・ドルトムント対バイエルン・ミュンヘンの首位決戦で、古巣対決となるドイツ代表MFマリオ・ゲッツェが貴重な先制点を決めチームを勝利へ導いた。
今夏、プロデビューを果たしたドルトムントを20歳の若さで離れ、ライバルチームのバイエルンへ加わったゲッツェ。その移籍に失望したドルトムントファンは数多く、クラブも 昨季までゲッツェが着用していたユニフォームの名前を現10番であるムヒタリャンへ変更するキャンペーンをオフィシャルストアで行っている。
両チームは今季のスーパーカップで既に対戦したが(ドルトムントが4-2で勝利)、このときゲッツェはまだ負傷が癒えておらず欠場。そして今回、1位バイエルンと2位ドルトムントの天王山、しかもドルトムントのホームで、古巣との一戦を迎えた。
この試合、ベンチからのスタートとなったゲッツェだが、お互いチャンスを作り出すも後一歩のところで決められず0-0で迎えた56分、クロアチア代表のマンジュキッチと交代でピッチへ。ジグナル・イドゥナ・パークを埋め尽くしたドルトムントの大サポーターは当然、彼の登場を“大歓迎"した。
しかし、こんなことでめげないゲッツェは10分後、バイエルンの一員として大きな仕事を果たす。
バイタルエリアで右サイドのミュラーから球足の速いパスを受けると、ゲッツェらしい正確なトラップから、このシュート。
ロナウジーニョを思い起こさせる見事なトゥーキックでチーム待望の先制点をたたき出す。
ただ、ゴールの喜びを表すことはなく、チームメイトの歓喜の中で揉まれるに任せたゲッツェ。彼の心情が伺える場面ともなった。
試合はその後、終了間際にロッベンとミュラーが追加点をあげ、バイエルンがアウェイで3-0と快勝。ドルトムントとの勝ち点差を7へと広げている。(ドルトムントと同勝ち点のレヴァークーゼンが勝利したため、2位との勝ち点差は4で変わらず)