2012年、当時ブンデスリーガ最高額の移籍金となる4000万ポンドでバイエルン・ミュンヘンへと移籍したスペイン代表MFハビ・マルティネス。

小柄でテクニカルな選手が数多く揃うスペインにおいて、その体格と優雅なプレースタイルから頭角を現し、アスレティック・ビルバオでその名を欧州中に轟かせた。

そんなハビ・マルティネスがつい先日、思わず死を覚悟した体験をしたそうだ。

それは昨年12月の話。ブンデスリーガが平常通り開催されていた頃、バイエルン・ミュンヘンはアフリカ北部のモロッコの地で、クラブワールドカップに参加していた。

大会は見事バイエルンが優勝。開催国枠から勝ち上がったラジャ・カサブランカを2-0と破り、喜びのまま帰国の途につくはずだった。

しかし、ここで事件が起きる。バイエルンはこの決勝戦の直後にウインターブレイクを控えており、ハビ・マルティネスはフィットネスコーチらとともにスペインへの便に搭乗したのだが、その便で緊急事態が発生。

機内が突如大きく揺れた。そして機体は急落し始めたそうだ。

この時のことをハビ・マルティネスはこのように話している。

ハビ・マルティネス(バイエルン・ミュンヘン)

「正直に言って、あの瞬間は生命の危機を感じた。10秒から15秒ほどは死を覚悟したよ。もう助からないとね」

「あの時、心の中で家族にサヨナラの言葉を告げたよ。僕たちは上空4.5kmから6kmのあたりにいたんだ。だけど、幸運にもパイロットがコントロールを回復して、緊急着陸をしてくれた。大事には至らなかったよ」

なんとか機体は目的地へと到着し、バイエルンの面々は短い休暇を過ごしたという。いずれにしても、選手およびスタッフが無事岐路につくことができて幸いである。

世界一に輝いた数日後、ハビ・マルティネスを襲った災難なのであった。


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