いよいよキックオフの時が迫ってきた女子ワールドカップの準決勝日本対イングランド戦。

連覇を目指すなでしこジャパンにとって、難しい一戦になりそうだ。

前回の2011年大会でもなでしこジャパンはイングランドに2-0と敗れている。

さらに、通算対戦成績は日本から見て0勝2分1敗。FIFAランキングでは4位につける日本だが、実は歴史上イングランドに勝利したことがないのだ。イングランドはこれが女子ワールドカップで初のベスト4であり、勢いにも乗っている。

しかし、そんなイングランド相手にも日本は以前、劇的な試合を演じたことをご存知だろうか?

舞台となったのは2007年のワールドカップである。

この時、日本とイングランドは同じグループAに入り、初戦で対戦した。試合は1-1で進んだのだが83分にケリー・スミスにゴールを許し1-2と日本はリードされる展開となっていた。

すると試合終了間際のアディショナルタイム、あの選手が奇跡を起こす。

なでしこジャパンの現キャプテン、宮間あやが劇的な直接フリーキックを突き刺したのだ!

表示されたアディショナルタイムは3分。さらに、ファールをもらった時点ではすでに3分が経過していた。

しかし、後に世界最高のプレースキッカーに成長する宮間は冷静かつ豪快にこれを蹴り込み、日本に貴重な勝ち点1をもたらしたのだった。

【次ページ】この日、先制点も直接フリーキックで奪っていた宮間