スタジアムのすぐ外側でテロ事件が発生した、14日の国際親善試合フランス対ドイツ戦。

試合結果は2-0でホームのフランスが勝利したのだが、社会へのインパクトからその試合結果以上に試合後の動向に注目が集まっていた。

そこで今回は、この試合で生まれたゴールシーンをご紹介。

なかでも先制点を演出した“アンリ2世”ことアントニ・マルシャルのアシストは、世界王者ドイツの選手たちも止めることは不可能だった。

0-0で迎えた前半アディショナルタイム、後方からのボールを左サイドで受けたマルシャル。

すぐそばにはアントニオ・リューディガーがついており、その背後にもマティアス・ギンターがカバーに入ることのできる位置にした。つまり、マルシャルから見てこの状況は数時数的不利であったのだ。

にもかかわらずマルシャルは、ここからドリブル突破を選択する。

一瞬の加速力と柔らかなタッチであっと言う間にリューディガーをかわすと、今度はカバーにやって来たギンターとマッチアップ。この時マルシャルはすでにゴールライン際におり、ライン付近にはスペースがないと思われた。

しかし、小刻みなステップでギンターの重心を動かすと、ゴールラインのスレスレにボールを運び突破に成功。最後に中で待っていたオリヴィエ・ジルーに丁寧にパスを送り、素晴らしいアシストを記録した。

左サイドから糸を引くようなドリブルで相手を翻弄し、時にはゴールラインに沿ってドリブル突破を図るその様子は、あのティエリ・アンリをも彷彿とさせるものだった。

スーパーなプレーを披露しても落ち着いて、飄々とした表情を見せるあたりにこの選手のスケールの大きさを感じる。

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