今月初旬、リヴァプールはメインスポンサーであるスタンダードチャータード銀行との契約を2027年まで延長した。

2010年からメインスポンサーを務めてきた同社は、これで年間5000万ポンド(81億円)ほどのスポンサー料を支払う見込み。

そうしたなか、『Telegraph』は、「リヴァプールは中国を応援するスタンダードチャータードとのスポンサー契約で汚された」と伝えた。

同行はロンドンを本拠とするが、世界70か国に事業を展開しており、香港もそのひとつ。

その香港で中国が行っている人権侵害を同行が支持しているとして、英国の政治家からリヴァプールに抗議が寄せられたのだ。

香港では2020年に制定された国家安全維持法によって事実上、抗議運動が禁止されており、民主化デモに参加した市民1万人以上が逮捕されている。

同行は「香港の長期的な経済的・社会的な安定維持に役立つ」としてこの法律を公然と支持したそうで、イギリス議員連盟の副議長らはリヴァプールに同行との関係を断つように求めた。

「英国に本社を置く企業であるスタンダードチャータードは、人権や自由と民主主義の原則のために立ち上がる努力を全くしていない。

国家安全維持法による民主主義への組織的な攻撃が明らかになるなか、同行は香港と中国での事業を拡大し続けてきた。

リヴァプールFCは誠実さと敬意という最高の価値観を要約している。

人権侵害で利益を得ている企業から財政的支援を受けることは、その模範的な評判を汚すものだ。

我々は香港の人々に示さなければいけない。

彼らが孤独ではないこと、弾圧を支持する者たちがそこから利益を得ることはないこと、リヴァプールFCが人権と自由を支持していることを」

また、「このビジネス関係を見直し、他のスポンサーを探す」ように求めたという。

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なお、スタンダードチャータードはこの件についてのコメントを差し控えている。

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