元日本代表の福西崇史が2014年ワールドカップ中にあったドゥンガとのエピソードを語った。
福西はYouTubeの『おじさんだけど、遊んでもいいですか?』に出演しており、26日に公開された回では「FWからボランチに転向」した経緯を説明。この回の終盤ではドゥンガの話になった。
ジュビロ磐田での1年目。ボランチに転向したものの全くの未経験だった福西だが、時を同じくしてドゥンガが磐田に加入するという幸運に恵まれた。
ドゥンガは前年(94年)のワールドカップで世界王者となったブラジル代表のキャプテン。同じポジションで頂点に立った選手の存在は、福西にとって何よりのお手本となった。
福西はドゥンガに対して「走れない。めちゃ足遅い。体力もない」「守備がめちゃくちゃすごいわけでもない」と散々な言いっぷり。しかし同時に「なんであんなに上手いんだろ。なんであんなに存在感があるんだろ」と思っていたという。
聞き役を務める前園が「何が違ったの?」と聞くと「ポジショニング」と一言。「ムカつくくらい守備を僕にさせて、自分はめちゃくちゃ良いところで待ってる。(ボールを)取れなかったら激ギレ」と“闘将”や“鬼軍曹”と呼ばれ恐れられた男の凄さを語った。
ドゥンガ本人に直接教えを請うこともあったが基本的には教えてくれなかったそう。とにかく彼を見て、真似をして学んでいったのだという。当時のセレソン選手には派手なイメージもあったが、ドゥンガは地味で「超シンプル」(福西)。どうやらこれが福西自身の特徴や転向したばかりの状況にも合っていたようだ。
そんなドゥンガは磐田に加入した当時31歳。18歳だった福西にとってはかなり年上に見えたようで「おじさん」と呼んでいたのだとか。
ドゥンガは現役引退後にブラジル代表の監督を務め、2010年ワールドカップに参加している。大会中の練習を取材した福西はその「おじさん」に関するこんなエピソードを明かした。
「(練習中)ピリっとした空気の中で。ドゥンガも笑わない鬼軍曹と言われてて。『おじさ~ん』と言った瞬間に『ハッ!』って笑ったから世界中(のメディア)がブワーって。俺スターみたいでしたよ(笑) 『お前何者だ、取材してテレビに出てくれないか』って」
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かつての同僚と現地で再会した福西が日本語で「おじさ~ん」と叫ぶとドゥンガが反応して笑ってくれたのだとか。それにより『笑わないことで知られるドゥンガを笑わせた人物』として世界中のメディアから注目されたようだ。