FIFAワールドカップ準決勝(現地時間7月15日)で、アルゼンチンがイングランドを2-1で下した。試合後にはアルゼンチンの選手たちが「フォークランド諸島はアルゼンチンのもの」と書かれた横断幕をピッチ上で掲げ、FIFAが政治的メッセージ規定への違反として調査に乗り出す事態に発展している。このイングランド対アルゼンチン戦は2005年の親善試合以来21年ぶり、W杯では2002年大会以来24年ぶりの直接対決だった。米メディア『ESPN』は当事者たちの証言をもとに、両国の因縁の歴史を振り返っている。

マラドーナのスピーチをDFが証言

1986年のメキシコ大会準々決勝におけるディエゴ・マラドーナの「神の手」は、W杯史上最も物議を醸した瞬間の一つだ。イングランドのゴールを守ったGKピーター・シルトンは「あれはまったく気に入らない。彼は謝罪しなかった。それが問題だ」と語り、DFのテリー・ブッチャーも「彼を許すことは絶対にない」と現在でも憤りを口にする。

一方、マラドーナは2019年のインタビューで「手を使ったと分かっていた。しかし審判はゴールと言った。フォークランド紛争への象徴的な復讐のように感じている」と語った。1982年の英国とアルゼンチンの軍事衝突は、その後の両国の対戦に常に政治的な色彩を帯びさせた。アルゼンチンのDF、オスカル・ルジェリは「試合前、ピッチに向かうトンネルの中で、マラドーナが『あいつらは仲間を何人も殺した』と話していた」と証言している。

ベッカムの退場劇——シメオネ「あの状況を利用した」

1998年フランス大会のラウンド16では、デイビッド・ベッカムがディエゴ・シメオネに対する報復行為で退場処分を受けてしまい、イングランドは10人での戦いを強いられた末にPK戦で敗退。「10人のライオンは英雄、1人だけが愚か者」と英国メディアに執拗に叩かれた。シメオネはその後「ベッカムが後ろから蹴ってきた。私はその状況を利用した。誰でも同じことをしただろう」と認めている。

ポール・スコールズは「アルゼンチンが試合後にシャツを脱いで踊りながら歌い、私たちを挑発してきた光景が今でも頭から離れない」と振り返った。ベッカムは2002年の日韓大会グループステージでのイングランド戦でPKを決めてリベンジを果たし「PKが与えられた瞬間、自分が蹴ると決めていた」と振り返っている。

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