米国でプレーするアルゼンチン人サッカー選手が、空港で突然拘束され、約3週間にわたって収容施設で過ごした拘留生活の実態を明かした。米誌『People』などが報じている。フロリダ州で生活するマイアミ・ユナイテッド所属のセミプロサッカー選手、34歳のマティアス・ポウレインは、チームの遠征へ向かう途中で思わぬ事態に見舞われたという。
ICE職員がポウレインの身柄を確保する
ポウレインは8月6日、所属するマイアミ・ユナイテッドのチームメイトと共に、ロサンゼルス遠征へ向かう予定だった。しかし、フォートローダーデール・ハリウッド国際空港へ訪れた際に、ICE(米移民・関税執行局)の職員に、突然身柄を拘束されたという。
2人の職員に身分証明書として運転免許証を提出すると、「パスポートはどこですか?」と別の身分証明書を求められ、空港の外へ連れ出された。さらに、手足に手錠をかけられ、無標識の車両で、収容施設へ移送されたという。
「精神的には完全な恐怖だった」

その後、ポウレインは複数の施設で22日間を過ごすことになった。本人によると、カビの生えた食べ物を与えられたといい、収容者の中にはトイレのすぐそばで寝ることを強いられた者もいたという。飲み水についても「給水口の近くを尿が流れていた」と明かし、収容環境を「非人道的だった」と振り返った。当時の心境については「拷問だった。精神的には完全な恐怖だった」と語っている。
結果的にポウレインは、8月28日に家族が支払った2万ドル(約308万円、1ドル=154円で換算)の保釈金で釈放された。移民手続きは現在も継続中だという。「人生で経験した中で最悪の出来事が起こった」とした一方で、「多くの米国市民の方々から、圧倒的な支援をいただきました」と感謝も示している。

