2025年も残りわずかとなりましたが、10月13日に幕を下ろした大阪・関西万博の盛況ぶりは、連日の話題になり、各国のスポーツに関する展示も注目を集めました。今回は陸上男子100mの世界記録保持者であるウサイン•ボルト選手の展示が印象的だったジャマイカパビリオンをピックアップ!会期中の展示物を振り返っていきましょう。

男子陸上の世界記録保持者、ウサイン・ボルト氏のフォトスポットに行列も

画像: ウサイン・ボルト選手の像の前で、気さくに写真撮影に応じてくれたケヴィン・バークさん(左)、モーリーン・スミスさん(右)

ウサイン・ボルト選手の像の前で、気さくに写真撮影に応じてくれたケヴィン・バークさん(左)、モーリーン・スミスさん(右)


26カ国が展示を行った「コモンズB」の中で一際来場者の目を惹いたのが、カリブ海域に位置する島国、ジャマイカパビリオンの展示でした。

ジャマイカはカリブ海に浮かぶ人口300万人ほどの島国で、砂糖やコーヒーなどが主流の農業や鉱業、そしてリゾートを中心とした観光業などが盛んな国ですが、レゲエ音楽発祥の地や陸上競技の強豪国としても知られています。

ジャマイカパビリオンの館長を務めたモーリーン・スミス(Maureen・Smith)さん、スタッフのケヴィン・バーク(Kevin・Burke)さんに人気パビリオンを案内してもらいました。

「音楽と自然が息づくカリブの輝き」をテーマにしたパビリオン館内には、レゲエ音楽が絶え間なく流れ、日本にいながらにして、ジャマイカに誘ってくれるような空気が漂っている。その中で一際目を引くのが、陸上男子100m、200mの世界記録保持者のウサイン・ボルト氏の像だ。お馴染みの弓矢を指すかのようなポーズのボルト選手と写真撮影ができるとあって、当日は長蛇の列ができていました。

映画「クールランニング」の人気に驚かされた

画像1: 映画「クールランニング」の人気に驚かされた

ジャマイカパビリオンの正面には、雰囲気満点のイラストが。レゲエシンガーのボブ・マーリーや陸上短距離のウサインボルト、なでしこジャパンの長谷川唯選手と一緒にマンチェスター・シティでプレーするFWのカディジャ・ショー選手などのイラストが描かれている。なお、同選手は、昨シーズンのWSL(ウィメンズ・スーパーリーグ)で得点王に輝くなど、「ジャマイカの女子サッカー界を牽引する、象徴のような存在」とのこと。

画像2: 映画「クールランニング」の人気に驚かされた

世界の第一線で活躍するジャマイカのスポーツ選手たちの活躍もパビリオンには展示されていました。世界屈指の実力をもつ陸上競技における印象が印象的だと思いますが、クリケットのクリス・ゲイル選手、水泳平泳のアリア・アトキンソン選手といったタレントを輩出し、さまざまなスポーツで実績を残しています。

画像3: 映画「クールランニング」の人気に驚かされた

また館外には大ヒット映画『クール・ランニング』で話題を集めた、ジャマイカ代表チームのボブスレーの展示も。

「実際のところ、ジャマイカではボブスレーがさほど盛んではありませんが、映画の影響で多くの人に知られています。万博でも多くの来場者の皆さんが足を止めてくださり、写真撮影をされる姿を連日目にし、注目度の高さを改めて感じました」(モーリーン・スミスさん)と語るなど、その作品の人気やその反響の大きさに驚いた様子でした。

なお、『クール・ランニング』は雪の降らないジャマイカでボブスレーチームを結成し、カルガリー五輪(1988年)に出場したエピソードを元にした作品で、映画の大ヒットをきっかけに国はボブスレー代表チームの支援に力を入れることとなり、ソルトレーク五輪(2002)年まで5大会連続で出場を果たしました。一時は出場を逃す時期が続きましたが、ソチ五輪(2014年)では2人乗り、北京五輪(2022年)では24年ぶりに4人乗りで、五輪の出場権を獲得しました。

日本の素晴らしい文化にもっと誇りを持って

画像: (C)Getty Images 日本、ジャマイカ共に初出場国同士が顔を合わせたフランスワールドカップでは、日本が1対2でジャマイカに敗れ、3連敗に終わった。

(C)Getty Images 日本、ジャマイカ共に初出場国同士が顔を合わせたフランスワールドカップでは、日本が1対2でジャマイカに敗れ、3連敗に終わった。

その後、モーリーンさんの話題は、ジャマイカの男子サッカーに。その後間もなく、日本とジャマイカが初出場を果たし、顔を合わせた1998年フランスW杯に話が及びました。

「あの時は私たちが勝ったけれど、日本のことが大好きよ。日本のサッカーも、当時と比べたら本当に強くなりましたよね」

そのように語るモーリーンさんは、インタビューの最後に日本の印象や思いについて次のように明かしました。

「私たちのパビリオンを訪れてくださった子供たちをはじめ、たくさんのフレンドリーな皆さんたちと出会い、交流を深めることができました。多くの方々が私たちジャマイカパビリオンの展示を気に留めてくれて、皆さんの幸せそうな笑顔を見られた。その経験は私たちにとって本当に特別で、かけがえのないものでした。本当にたくさんの思い出を作れたことに感謝したいです。日本の文化は本当に素晴らしいと思うので、皆さんは自国の素晴らしい文化にもっと自信や誇りを持ってください私たちは皆さんにジャマイカから絶え間ない愛を送ります」

執筆:JUN.S

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