ニューヨーク・ヤンキースの代名詞とも言える「プロスペクト(若手有望株)の過剰評価」が、またしても野球界の失笑を買っている。

事の発端は、MLB公式サイトのブライアン・ホック記者が、ヤンキースの若手外野手スペンサー・ジョーンズについて報じた記事。同記事内で、ジョーンズが自身のスイングのモデルとして、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平を参考にしていることが明らかになった。

これを受け、ヤンキース専門メディアや地元ファンの間で、大谷とジョーンズを比較する声が相次いだ。MLB公式Xでも、ジョーンズが「大谷2世」であることをほのめかすような投稿が行われ、事態は過熱。

しかしながら、ジョーンズはまだメジャー未経験の若手選手。この二者を並べて語るニューヨークの雰囲気には、冷ややかな声も多い。

米メディア『YANKS GO YARD』は、「大谷を賞賛することに罪はないが、メジャー未経験の選手を並べて語ること自体がナンセンスだ。ヤンキースファンはまたしても、傲慢で特権意識が強いというレッテルを貼られる羽目になる」と痛烈に皮肉っている。

ジョーンズはスプリングトレーニングの打撃練習(BP)で精彩を欠く映像が流出する一方で、オープン戦初打席では豪快な本塁打を放つなど、良くも悪くも話題には事欠かない。しかし、ヤンキースの外野陣はアーロン・ジャッジに加え、復帰したコディ・ベリンジャーが名を連ねる「銀河系軍団」だ。ジョーンズがいつ、メジャーの打席に台頭できるかは定かでない。

その為、前述の『YANKS GO YARD』はジョーンズについて「今後はスペンサー・ジョーンズに関する議論から大谷の名前を一切出さないようにしましょう。少なくとも、ジョーンズが実際にMLB選手になるまでは話さないようにしましょう。ヤンキースファンは最近ジョーンズに対して特に批判的になっているので、彼らが彼を本来の姿とは違う人物として持ち上げているわけではないことを忘れてはいけません」と呼び掛けている。

球団側はジョーンズやジェイソン・ドミンゲスといった若手のトレード価値を維持しようと躍起だが、全米の野球ファンはもはや、ヤンキース産の「大谷二世」報道に辟易している。大谷翔平という唯一無二の存在を引き合いに出すのは、せめてメジャーの舞台で結果を残してからにするべきだろう。

筆者:田原隆夫(編集部)

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