11月8日から10日にかけてBリーグ・B1第9節が開催された。11月29日(木)、12月1日(月)に行われる「FIBA バスケットボールワールドカップ2027 アジア地区予選 Window1」(台湾戦/ホーム&アウェー)が予定される中、直前合宿のメンバーに選出された男子日本代表候補選手たちが各地で躍動。印象的な活躍を残した選手たちに注目して、今節を振り返る。

代表候補5名を輩出する千葉J 富樫勇樹、渡邊雄太らが存在感

東地区では代表候補5名を輩出した首位の千葉ジェッツが、西地区の島根スサノオマジックを破って連勝を3に伸ばした。78-64で勝利したGAME1(11/8)では、渡邊雄太が11得点5リバウンド4アシストというオールラウンドな活躍を見せる。96-82で下したGAME2では原修太が欠場したものの、22歳の金近廉が3本の3ポイントシュートを含む11得点をマークし、富樫勇樹も11得点11アシストのダブルダブルを記録。19歳の瀬川琉久も途中出場で7アシストと存在感を示している。
東地区3位・レバンガ北海道の富永啓生もインパクトを残した。西地区の滋賀レイクスを95-83で破ったGAME1で15得点を挙げると、108-99で勝利したGAME2ではキャリアハイとなる25得点をマーク。代名詞の3ポイントシュートを9本中7本も沈めて、チームの4連勝に大きく貢献した。
また、サンロッカーズ渋谷に所属する2人の代表候補も、アルバルク東京との「東京ダービー」で奮闘した。83-66で快勝したGAME1では、途中出場ながらジャン・ローレンス・ハーパージュニアがキャリアハイとなる7アシストをマーク。GAME2では延長戦の末に90-91で惜敗したが、帰化選手のジョシュ・ホーキンソンが今シーズン最多32得点を叩き出した。
さらに、久しぶりの代表活動で注目される横浜ビー・コルセアーズの安藤誓哉も奮起した。GAME1で富山グラウジーズに86-89で競り負けて迎えたGAME2。29分の出場で29得点を叩き出し、107-94でチームの連敗を5で止める力になった。
なお、群馬クレインサンダーズはアウェーで秋田ノーザンハピネッツに2連勝(GAME1:48-81/GAME2:55-76)して5戦負け無しとして、順位をひとつ上げて4位へ。アルティーリ千葉も川崎ブレイブサンダースにGAME1で101-71、GAME2でも88-76と下して2連勝を飾り、順位を10位から7位へ押し上げている。

西地区首位攻防戦…長崎・馬場と名古屋D・齋藤がマッチアップ

西地区では、1位の長崎ヴェルカと2位の名古屋ダイヤモンドドルフィンズによる首位攻防戦に注目が集まった。結果を振り返ると、GAME1では91-96で名古屋Dに軍配が上がり、司令塔の齋藤拓実が22得点9アシスト3スティールでチームをけん引。連勝も12へ伸ばした。だが、GAME2では長崎が95-87でリベンジに成功する。終盤まで勝利がどちらに転ぶか分からない中、馬場雄大が齋藤にプレッシャーをかけてミスも誘うなど、好守を披露。12得点5リバウンド5アシストと攻防両面で抜群の活躍を見せてくれた。
そして、トム・ホーバス男子日本代表ヘッドコーチ体制で初選出となった広島ドラゴンフライズのニック・メイヨも、東地区2位の宇都宮ブレックスの快勝に貢献した。チームはGAME1こそ70-84で敗れたものの、GAME2を103-76として連敗を6でストップ。メイヨは得点こそ6点だったものの、3アシスト5リバウンド3ブロックという献身的なパフォーマンスで強豪撃破の力になった。
また、三遠ネオフェニックスの吉井裕鷹も、チームの連敗脱出に欠かせなかった。琉球ゴールデンキングスにGAME1では69-92で敗れたものの、GAME2では83-81で競り勝ち、吉井も11得点。4クォーター終盤には球際の争いで体を張った姿が印象的だった。
第9節で唯一、9日(日)と10日(月)の開催になったシーホース三河と仙台89ERSの一戦では、三河が2連勝(GAME1:101-72 / GAME2 80-74)。西田優大もチームを引っ張り、GAME2では14得点を記録し、終盤のディフェンスも光った。
一方で、京都ハンナリーズは茨城ロボッツと対戦し、GAME1を2度の延長戦の末に87-80で下すと、GAME2でも73-62で勝ち切り、今シーズン初の2連勝で西地区最下位を脱出。佐賀バルーナーズは、大阪エヴェッサをホームに迎えてGAME1では最大22点差を跳ね返して、87-82で逆転勝ちしたが、GAME2を81-83で落として連勝ならず。ファイティングイーグルス名古屋も越谷アルファーズをGAME1で85-69で下すも、GAME2で64-82の黒星を喫して3連勝を逃している。

第10節で日本代表の新旧ガード対決か

12日(水)にはB1の第10節が開催される。今月下旬から始まる予定の代表合宿前のリーグ戦は、残り3試合。西地区では三遠がホームで長崎を迎え撃つ。三遠では吉井のほか、197㎝の長身ポイントガード・湧川颯斗が代表候補入り。長崎にも、馬場のほか204㎝のセンター・川真田紘也も日の丸の候補選手だ。今後に弾みのつくプレーを期待したい。

また、東地区の川崎とSR渋谷との一戦では、新旧の代表ガード対決が見られそうだ。川崎のベテラン・篠山竜青は、かつて日本代表候補のキャプテンを務めた男。立ち向かうのは、アジアNo.1を決める「FIBAアジアカップ 2025」(今年8月開催)を経験し、今月の直前合宿に招集されているSR渋谷の22歳・ハーパージュニアだ。両チームともに黒星が先行するだけに、勝利を積み上げたい。

【順位表】B1 第9節終了時点
(2025年11月10日)
●東地区
1位|千葉ジェッツ|14勝1敗(.933)
2位|宇都宮ブレックス|12勝3敗(.800)
3位|レバンガ北海道|11勝4敗(.733)
4位|群馬クレインサンダーズ|9勝6敗(.600)
5位|アルバルク東京|9勝6敗(.600)
6位|仙台89ERS|7勝8敗(.467)
7位|アルティーリ千葉|6勝9敗(.400)
8位|越谷アルファーズ|6勝9敗(.400)
9位|サンロッカーズ渋谷|6勝9敗(.400)
10位|横浜ビー・コルセアーズ|5勝10敗(.333)
11位|茨城ロボッツ|2勝13敗(.133)
12位|川崎ブレイブサンダース|2勝13敗(.133)
13位|秋田ノーザンハピネッツ|2勝13敗(.133)

●西地区
1位|長崎ヴェルカ|13勝2敗(.867)
2位|名古屋ダイヤモンドドルフィンズ|13勝2敗(.867)
3位|シーホース三河|9勝6敗(.600)
4位|琉球ゴールデンキングス|9勝6敗(.600)
5位|広島ドラゴンフライズ|9勝6敗(.600)
6位|島根スサノオマジック|9勝6敗(.600)
7位|滋賀レイクス|8勝7敗(.533)
8位|三遠ネオフェニックス|7勝8敗(.467)
9位|佐賀バルーナーズ|6勝9敗(.400)
10位|大阪エヴェッサ|6勝9敗(.400)
11位|ファイティングイーグルス名古屋|5勝10敗(.333)
12位|富山グラウジーズ|5勝10敗(.333)
13位|京都ハンナリーズ|5勝10敗(.333)

【日程】B1 第10節|2025年11月12日(水)
・北海道 vs 佐賀|19:05 @北海きたえーる
・仙台 vs A千葉|19:05 @ゼビオアリーナ仙台
・秋田 vs 横浜BC|19:05 @CNAアリーナ☆あきた
・群馬 vs 茨城|19:05 @オープンハウスアリーナ太田
・越谷 vs 千葉J|19:05 @越谷市立総合体育館
・A東京 vs 宇都宮|19:05 @TOYOTA ARENA TOKYO
・川崎 vs SR渋谷|19:05 @東急ドレッセとどろきアリーナ
・富山 vs 島根|19:05 @黒部市総合体育センター
・三遠 vs 長崎|19:05 @豊橋市総合体育館
・名古屋D vs 京都|19:05 @IGアリーナ
・滋賀 vs FE名古屋|19:05 @滋賀ダイハツアリーナ
・大阪 vs 琉球|19:05 @大浜だいしんアリーナ(堺市大浜体育館)
・広島 vs 三河|19:05 @広島サンプラザホール

執筆:Qolyバスケットボール/Bリーグ担当班

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