ドラ1・佐々木泰はケガで出場数が伸びずも、4位岡本が40試合登板を記録
新井貴浩監督が3シーズン目の指揮を執った2025年の広島は、2024年のドラフトで支配下5名、育成3名の計8 選手を指名し、ドラフトで支配下指名された5人全員が1年目で一軍デビューを果たした。
最注目はドラフト1位の佐々木泰。青山学院大学時代、チームの全日本選手権の連覇に貢献し、4年時はMVPを受賞。輝かしい実績を引っ提げてプロの世界に飛び込んできた。
しかしオープン戦で左太ももの肉離れで離脱。その後5月上旬にファームで実戦復帰すると、8試合で打率.565とモノが違うところを見せつけて一軍昇格。プロ初出場初先発となった試合でプロ初ヒットをマークし、ここから巻き返しを周囲に期待も集まったが、今度は肋骨骨折で離脱となってしまう。約2カ月の再調整期間を経て8月12日に一軍に返ってくると、スタメン出場を重ねていき、1年目は54試合で打率.271。本塁打はなく打点6に終わった。期待値が高かっただけに、通信簿「C」は残念だが、来季こそはシーズンを通しての活躍を目指したい。

青山学院大では、西川(ロッテ)、小田(今季から横浜DeNAに加入)らと主軸を担った佐々木は、怪我に泣かされた。侍ジャパンのサポートメンバーとして存在感を示した今季の飛躍が期待される。写真:共同通信
長打力上がる打撃を武器のドラフト4位・渡邉悠斗は、出場2試合で基準を満たさず。今季最終戦でプロ初安打、初打点をマークした経験を来季以降にどう生かすか注目したい。
3人の投手の中では、ドラフト3位・岡本駿投手が1勝1敗1ホールドという数字も、防御率は2.88で登板数は41とさまざまな場面で躍動した。球団のルーキーの中で唯一の開幕一軍を勝ち取り、3月28日のタイガースとの開幕戦でプロ初登板。5月13日のジャイアンツ戦では延長12回表を無失点に抑えると、その裏にチームがサヨナラ勝利を収めてプロ初勝利。イーグルスの則本昂大を参考にした力感のないフォームから繰り出すキレのあるストレートと打者の手元で鋭く曲がるカットボールを武器に5試合連続無失点投球を展開した。一時ファーム調整の時期もあったが、右打者のアウトコースに投げる球種がストレートとカットボールに偏っていたため、スライダーの精度を向上させるため。8月2日に再昇格を果たすと、ファームでの努力の成果も発揮して、防御率2点台をキープしてみせた。通信簿も「B」となり、来季以降の活躍も期待したい。
また、ドラフト2位・佐藤柳之介は、6月29日のドラゴンズ戦でプロ初登板初先発を果たすと6回無失点の完ぺきなピッチングでプロ初勝利。好スタートを切り、続く2戦目も5回1失点と試合をつくった。しかし3度目の登板以降は結果を残せず、6試合(うち先発5)で1勝2敗、防御率3.60で1年目を終えた。
通信簿は「C」だが、小さなテイクバックから140km/h台後半のストレートとキレのあるカーブを含めた5種類の変化球を操りMLBのスカウトにも評価されたほど。登板ごとに四死球が多くなっている印象もあっただけに、来季以降の課題としてクリアしたい。そして、ドラフト5位で高卒の菊地ハルンは4試合にリリーフ登板。評価対象外となったが、これからの投手だけに数年後の飛躍に期待だ。

写真:共同通信
2024年 広島東洋カープ 新人指名選手一覧
| 順位 | 名前 | ポジション | 背番号 | 前所属 | 評価 | 成績 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | 佐々木 泰 | 内野手 | 10 | 青山学院大 | C | 54試合 打率.271 0本6点 2盗 |
| 2位 | 佐藤 柳之介 | 投手 | 28 | 富士大 | C | 6試合 1勝2敗 防御率3.60 |
| 3位 | 岡本 駿 | 投手 | 53 | 甲南大 | B | 41試合 1勝1敗1H 防御率2.88 |
| 4位 | 渡邉 悠斗 | 内野手 | 49 | 富士大 | 評価なし | 2試合 打率.125 0本1点 0盗 |
| 5位 | 菊地 ハルン | 投手 | 67 | 千葉学芸高 | 評価なし | 4試合 0勝0敗 防御率2.25 |
※1巡目: 宗山塁内野手で埼玉西武、東北楽天、北海道日本ハム、福岡ソフトバンクと重複、抽選で外れる
2024年 広島東洋カープ 育成選手指名一覧
| 順位 | 名前 | ポジション | 背番号 | 前所属 | 評価 | 成績 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 育1位 | 小船 翼 | 投手 | 123 | 知徳高 | 評価なし | W 11試合 1勝1敗 防6.55 |
| 育2位 | 竹下 海斗 | 投手 | 125 | 敦賀気比高 | 評価なし | W 11試合 2勝2敗 1S 防4.50 |
| 育3位 | 安竹 俊喜 | 捕手 | 122 | 静岡大学 | 評価なし | W16試合 打率.158 0本 0打点 0盗 |
構成/Baseball Times 文/高橋健二
