公務員として働きながらウルトラマラソンの世界一を目指す30代女性のNさんのエピソードです。世界選手権の選考会を兼ねた24時間で200kmを走破する過酷な夏のレース中に彼女を絶望的な痛みと不調が襲います。リタイアを覚悟した極限状態で彼女を救ったのは、まさかの「どんぶり飯」でした。限界の体と心を回復させ、見事に世界への切符を掴み取った逆転劇をご紹介します。

過酷な24時間レースで襲い掛かる絶望と、リタイアの覚悟

公務員として日々働きながらウルトラマラソンの世界一になるという大きな目標を掲げ、厳しいトレーニングを重ねてきた30代女性のNさん。彼女が出場した夏のレース、世界選手権の選考会も兼ねた非常に重要な大会でした。24時間ぶっ続けで200kmもの距離を走り抜くという想像を絶する過酷な競技で、もちろん暗い夜間も走り続けなければなりません。Nさんはレース前から足の状態に不安を抱えており、万全とは言えない状態でのスタートとなりました。そして嫌な予感は的中してしまいます。レースも折り返しを過ぎた120km地点辺りで恐れていた足の痛みと、さらに腹痛までもが彼女を襲いました。このまま走り続けるのは無理だと思いエイドステーションに向かいました。ですが、なかなか状態は良くならずにリタイアすることも考えました。

奇跡を起こした「ご飯パワー」と怒涛の快進撃

エイドステーションでのNさんは、普段のレースなら走りながらゼリー状の補給食で素早く済ませるところを半ば諦めの気持ちもあり、思い切って大好きなご飯(お米)をお腹いっぱい食べることにしました。実は彼女、小柄で可愛らしい見た目からは想像もつきませんが、普段からどんぶり飯2杯をペロリと平らげるほどの大の白米好きだったのです。すると、このヤケ食いとも言える「ご飯パワー」が奇跡を起こします。お腹を満たした途端、あれほど苦しめられていた足の痛みも腹痛も嘘のように引き、体に力がみなぎってきたのです。驚異的な回復を見せたNさんはレースに復帰すると、エイドステーションで休んでいた分の遅れを猛烈な勢いで挽回。怒涛の追い上げを見せ、終わってみれば見事に世界選手権の切符を掴み取っていました。大好きな白米が限界の体と心を救った痛快で信じられないような逆転劇です。

体験者:30代・女性  回答時期 2025年8月

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

Qolyコラムニスト:おかもとたかひで
鍼灸師の国家資格を保有し、スポーツにおける故障の治療を中心に活動している。特に高校生の部活動でのケガからプレー復帰までの道のりや、ケガ予防を含めたコンディショニング指導に注力しており、過去にはオリンピック選手の治療に携わった経験も持つ。また、自身も千葉ロッテマリーンズの試合観戦に頻繁に足を運んでおり、球場での熱気や、ファンと選手の間で生まれるリアルなエピソードを交えたコラム執筆も行っている。

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