バスケの試合中、ベンチの仲間たちが突然くすくす笑い出した。コートでプレーしていた私が気づかなかった“あるもの”とは──?
試合中、ベンチの仲間たちがなぜか笑っていた
私が中学生のころ、バスケの公式戦に出場していたときの話だ。
その日もコートでは私を含む選手たちが真剣にプレーし、ベンチからは仲間たちの声援が飛んでいた。
熱気のこもった体育館で、両チームが真剣にボールを追いかけていた。
私も目の前のプレーに集中していたが、ふとベンチを見ると、なぜか仲間たちがくすくす笑っていることに気づく。
「何かあったのかな?」
そう思ったものの、試合はそのまま続いていた。
ベンチから謎のジェスチャー
しばらくすると、ベンチのメンバーがこちらに向かって何かジェスチャーをしていることに気づいた。
腰のあたりを指したり、叩いたりしている。
何かを伝えようとしているのは分かる。
しかし、私には何を意味しているのかさっぱり分からなかった。
「何?」
そう思いながら、プレーを続けた。
仲間たちは何度もジェスチャーを送っていたようだが、私はまったく気づかない。
背中から出ていたもの
ようやくプレーが止まり、ベンチに戻ったところで、仲間から「後ろ!腰!」と言われた。
言われるまま確認すると、ズボンの腰部分、背中側から何かがひらひらと出ている。
よく見ると、それはクリーニング店のタグだった。
どうやらクリーニングに出した際のタグを取り忘れたまま、試合に出ていたらしい。
つまり私は、クリーニング店のタグを背中からひらひらさせながら、何も知らずにコートを走り回っていたのだ。
ベンチの仲間たちが笑いながらも必死にジェスチャーを送っていた理由が、ここでようやく判明した。
最後まで気づかなかった私も思わず爆笑
仲間たちは試合中、何とか私に気づかせようとしていた。
それでも私には伝わらず、直接教えてもらうまで気づかなかった。
自分の背中でクリーニング店のタグが揺れていたと知り、私も思わず大笑い。
顧問の真剣な話を聞きながらも、恥ずかしさと笑いでしばらくニヤニヤが止まらなかった。
それ以来、試合前にはユニフォームだけでなく、ズボンのタグまで確認するようになった。
真剣にプレーしていたからこそ、あとから思い返すと余計に笑えてしまう、部活時代の忘れられない珍事件だった。
【体験者:40代・女性、回答時期:2026年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
Qolyコラムニスト:maki
学生時代からスポーツ・部活動に打ち込んできた40代。現在はサッカースクールに通う子供の親として、スポーツと関わりを持つ。自身の経験談はもちろん、チームメイトや友人・知人から聞いたスポーツにまつわるリアルなエピソードを中心に取材し、スポーツの現場で起きた人間ドラマをコラムとして執筆している。

